3月13日(現地時間)に行なわれたチャンピオンズ・リーグ(CL)決勝トーナメント1回戦・第2レグで、ローマはホームのオリンピコでシャフタール・ドネツクを1-0で下し、2戦合計2-2ながら、アウェーゴールの差で次ラウンド進出を決めた。

 守備を意識しながら、一瞬の隙を突くスルーパスからゼコが決勝ゴールを奪い、以降はシャフタールの攻撃を封じたローマの試合運びは、実に見事と言えた。

 ローマにとっては10年ぶりの準々決勝進出ということで、非常に感慨深い勝利となったが、それはイタリア・サッカーにとっても同様。ローマの勝ち上がりにより、今シーズンのCLベスト8にはイタリア勢が2チーム残ることとなったのだ。

 言うまでもなく、もう1チームはユベントス。昨シーズンのファイナリストであり、近年は2012-13、14-15シーズンにも準々決勝へ駒を進め、後者ではバルセロナとの決勝にも進出している。今シーズンは、トッテナムと第1レグで引き分けに終わりながらも、敵地で逆転勝利を飾って8強入りを果たした。

 イタリア勢が前回、2チームを準々決勝に送り込んだのは11年前の06-07シーズン。ローマ、そしてミランであり、カルロ・アンチェロッティに率いられた後者は決勝でリバプールを破り、現時点で最後となる7回目の欧州制覇を達成した。

 ちなみに、それ以前でCLベスト8にイタリア勢が複数チーム入ったシーズンを振り返ると、04-05、05-06シーズンは連続してミラン、ユベントス、インテルの3チームが勝ち上がっており、いずれも優勝は他国勢にさらわれたものの、当時のカルチョの強さが改めて窺える。

 しかし、最も凄かったのは02-03シーズン。やはりこの3チームが8つのうちの3枠を占めたが、いずれも準決勝へ勝ち上がり、ユベントスはレアル・マドリーを下し、ミランはミラノダービーを制して決勝へ進出。オールド・トラフォードでの決戦では、PK戦の末にミランが栄光を手にしている。

 出場枠が今ほど多くなかった90年代は98-99シーズンのみで、ユベントスとインテルが8強入り。前者は3シーズン連続の決勝進出を果たしており、当時は準々決勝も当然と見られていた。インテルは怪物ロナウドを擁していた時期。ちなみに両チームはいずれも、マンチェスター・U(優勝チーム)に行く手を阻まれた。

 さらに歴史をさかのぼると、チャンピオンズ・カップ時代の1963-64シーズンに、インテルとミランが準々決勝へ。当時は国内リーグの優勝チームしか出場できなかったが、ミランは前回王者の枠で出場。なお、このシーズンの覇者はインテルで、最初の黄金時代を迎えた。

 昨今、クラブはイングランド、スペイン、ドイツに押され、代表チームもワールドカップ予選で敗退するなど、没落ぶりが顕著とされるイタリア・サッカーだが、今回は最高峰の舞台で意地を見せた。そのことを、『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙も特筆すべきこととして、報じている。

 この先、過去3年で2度も決勝で涙を飲んだユベントスが、今シーズンこそ頂点へ昇り詰められるか? そして、久々に上位進出を果たしたローマはどこまで勝ち上がれるのか?

 ちなみにローマは07-08シーズンにはマンチェスター・Uに敗れて戦いを終えているが、ガゼッタ・デッロ・スポルト紙は今回、「(ローマにとって)良いニュースが到来した。“赤い悪魔”は今回、もういない」とユーモア(皮肉?)をまじえて報じている。

 そして、その状況を作ったセビージャの指揮官は、イタリア人であり、ローマでのプレーと指揮の経験を持つモンテッラだ。

3/14(水) 12:45配信
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180314-00010000-sdigestw-socc

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