先日、ジャニーズ事務所が所属タレントの写真のネット掲載を解禁し、話題を集めている。

「ただ、今回の解禁は記者会見など報道使用目的のみ。ウェブマガジンや雑誌のデジタル版での使用はNGなので、効果は限定的ですね」(テレビ誌編集者)

一部とはいえ、ジャニーズがネット解禁に踏み切った背景には、香取慎吾(41)、草なぎ剛(43)、稲垣吾郎(44)ら元『SMAP』退所組による、ネット展開の成功がある。これまで退所組の動きを静観していたジャニーズだが、年が変わるや、一気に対策を進め始めた。

 バラエティ番組関係者によれば、春の改編前のタイミングで各局プロデューサーらに対し、「昨年、AbemaTVで放送された『72時間ホンネテレビ』に出演したタレントとの共演を避けてほしい」という旨のお願いがあったという。

「実質的な共演NG宣言ですよ。各局のジャニーズ担当は慌てて出演タレント一覧をまとめています」(前出・関係者)

 たしかに『72時間ホンネテレビ』には吉本芸人が一切出ないなど、キャスティングに不自然な点が見られた。以下、AbemaTV関係者の弁だ。

「ジャニーズと友好関係にある事務所幹部には事前に『番組に出演したら共演は難しいかもしれません』なる共演NGの“通達“がなされていたといいます。だからこそ、吉本芸人はオファーを蹴ったのではないか。香取ら3人は4月から月に1回、7.2時間の生放送の番組を始めることが決定しましたが、早くもキャスティングが難航しているそうです」

 テレビ局を悩ます「共演NG」。タレントたちがテレビなどでネタにするようになり、視聴者にも広く知られるようになったが、今回のジャニーズのように事務所単位でNGにすることは稀(まれ)だ。ただ、タレント単位では珍しくないという。

「定番は元カレ、元カノ。本人たちがネタにしていない限りはマネージャーからNG指定されます。また『キャラ被(かぶ)り』もNGになることが多いですね」

 キャラ被りで共演NGになっている典型例が、女優の宮崎あおい(32)と二階堂ふみ(23)だという。

「宮崎にソックリだと言われ過ぎて、二階堂が一方的にライバル視しているそうです。共演はもちろん『雑談でも宮崎あおいの名前は出さないでください』と事務所スタッフから、念を押された人もいますよ」(番組ディレクター)

 番組スタッフたちの勝手な“忖度(そんたく)“で、共演NG指定にされるケースも。

「一時、柳原可奈子と横澤夏子がキャラ被りで共演NGだと言われていましたが、事情を知らないスタッフがオファーしたら、あっさりOKが出た(笑)。あと、事務所内NGも多いですね。たとえば『オスカープロモーション』の米倉涼子、上戸彩、武井咲、剛力彩芽は『誰が格上なのか決められない』という理由で共演NGです」(キー局編成担当者)

 共演NGなど、しがらみだらけのテレビ業界。復活を遂げる日は遠そうだ……。

(FRIDAY 連載コラム「週刊テレビの裏側」より)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180312-00010000-friday-ent