ドルトムントのペーター・シュテーガー監督(51)は9日の会見で、香川について「あと2〜3週間はかかるだろう。今のところはそう考えている。もっと早く戻れると思っていたが、まだ問題があるようだ」とし、3月中の実戦復帰は微妙な状況となった。
欧州遠征に臨む日本代表メンバー入りが期待された香川も今回は見送りが確実。ハリルホジッチ監督もJ1柏―C大阪戦(10日)を視察後、香川の現状を聞かれると「まだリハビリをやっているという感じ。まだプレーはできていないということだ」と話し、招集しない方針を示唆した。
ロシアW杯メンバー発表前、最後の活動となる今回の欧州遠征は選手選考の最終テストの場であり、昨年11月以降、日本代表から落選している香川にとっては復権に向けてラストチャンスだった。それだけに本大会を目前に控えて窮地に追い込まれることになった。
日本代表の10番を背負った男は、このままハリルジャパンから消えてしまうのだろうか。J1クラブの強化担当は代表チーム側から聞いた話として、こう証言する。
「ハリルさんは真司がケガをする前のパフォーマンスをかなり高く評価していたと聞いている。今回の遠征も故障さえなければ(代表に)呼ぶのが既定路線だったようだ。しっかり治してプレーできるようになれば、今回試せなくても最後には呼ぶ可能性が高い」
香川は今季前半戦にクラブで出場機会が激減すると、その影響で昨年10月の代表シリーズで不調ぶりを露呈して落選につながった。しかし同12月にクラブの指揮官が交代すると重用され始め、得点とアシストを量産。ハリルホジッチ監督もオフの間に香川のプレー映像をチェックし、復調を確認したという。
さらに同強化担当は「(香川は)トップ下やインサイドハーフはもちろん、今、手薄になりかけているサイドのFWでも力が出せる点は大きい」と指摘。これまでの欧州や日本代表での実績に加えて複数ポジションをこなせるという利点もあり、代表スタッフ内や強化部会では香川を推す声は高まっているのだ。
もちろん“元10番”がW杯の最終登録メンバーに残れるかは、他の選手の動向をはじめ実戦復帰後のパフォーマンス次第となるが、現時点では2大会連続出場を果たす可能性は十分にありそうだ。
3/12(月) 16:45配信
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