今大会でカーリングを取材して感じたことは、スポーツマンシップにあふれた競技だということだ。
LS北見は、淡々と4強まで勝ち上がったわけではない。勝てば自力での4強進出が決まった1次リーグ最終戦では、
すでに敗退が決まっているスイスにまさかの完敗。

「こんなに(ショットが)決まらない試合は初めて」と泣きじゃくるサード・吉田知那美(26)を励ましたのは、スイス代表のメンバーだった。
「考えすぎないで。大丈夫。絶対勝てるよ」と試合後に声を掛けられたという。

 そのスウェーデン代表は1次リーグ最終戦で米国を破り、日本の4強進出をアシスト。
藤沢や吉田知が泣きながらインタビューを受けているところに選手がやってきて、抱きしめ、頭をポンポンとたたいて祝福してくれた。

 1次リーグで中国に初黒星を喫した際は、09年世界選手権で金メダルを獲得した実力派スキップ・王氷玉が「日本は強いね」と自信につながる言葉をくれた。
本橋は王と試合後に意見も交わしたという。

 「LS北見」の氷上で輝く笑顔は、ライバルチームからも愛された。勝負を超越した友情、尊敬の念…。
それらがLS北見を急成長させ、銅メダルへの力となった。

http://www.hochi.co.jp/sports/column/20180308-OHT1T50085.html