フジ“小さな大改編”は奏功するか――大きな決断だった夜9時前ニュース廃止


フジテレビが4月改編の概要を発表した。今回の改編のポイントに挙げたのが
(1)ゴールデン・プライム帯への新企画バラエティーの投入
(2)ニュースブランドの統一化(3)視聴者がより見やすくなるような枠構造
(4)見応えあるドラマラインナップ――の4点。
この中で(3)「視聴者がより見やすくなる枠構造」というのが具体的に何を指すのか尋ねて、
返ってきた答えのひとつが「午後8時54分のミニニュース枠廃止」だった。

ミニニュース枠はタイトルや形を変えながら、約50年にわたって最新ニュースと翌日の天気予報を伝えてきた長寿枠。
これを廃止する4月以降は午後8時台の番組がその分、後ろに拡大。
ミニニュース枠を挟まず午後9時台の番組につなげることで、
他局に回る視聴者をそのまま自局につなぎとめようとする狙いがある。
視聴率1位の日本テレビはすでに廃止し、一定の成果を出しているようだ。

ただ、わずか数分の放送時間でも、視聴者に長年にわたって親しまれ、
生活のリズムの一部になっていた人も多い番組。独自のスポンサーが付いていることや、
ゴールデン・プライム帯にニュース枠がなくなる編成を疑問視する声もあって、
廃止には大きな決断と様々な調整が必要だったという。

それでも撤廃に踏み切った背景には「1%どころか、0・1%でも視聴率を上げていきたい」
(立本洋之編成部長)という悲壮な思いがある。細部にまでこだわった「大改編」は奏功するのか、注目される。
(記者コラム) [ 2018年3月8日 09:40 ]

スポニチ
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