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「栄氏は『強化本部長』だけでなく、『代表総監督』などいくつも肩書を兼務しており、コーチ人事や選手選抜も掌握している。
加えて、レスリング協会の幹部は東京五輪の組織委員会内で強い力を持つが、それは栄氏の功績から女子のメダル量産が予想されるから。そういった事情も絡み、福田会長ら協会上層部が後ろ盾となっている」

 だとすると、栄氏の悪評が明らかになったのはなぜか。そこには、レスリング界に潜む派閥争いが関係している。

「栄氏は日体大OBだが、1996年に愛知・至学館高校の前身校で、女子レスリングの指導を始めると才能が開花。大学と併せて、いまでは強力な “至学館閥” を作り上げるまでになった。
??ただ一方で、日体大や専修大などの東京の学閥が至学館閥と対立構造にあるなど、『アンチ栄派』も多い」(前出・指導者)

 別の協会関係者は、そこに協会内の次期トップ争いが絡んでいると話す。
「東京五輪後に福田氏が会長職を退くとみられるが、次期会長の最有力が栄氏。対立勢力からは、たびたび栄氏関連のリークがおこなわれている」

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(週刊FLASH 2018年3月20日号)