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2018/02/24(土) 17:04:51.19ID:CAP_USER9「ボールを見ろ」「シュート、シュート」。冷たい風が吹きすさぶグラウンドに選手らの声が響く。１１日、大分市内の練習グラウンドであったＪ２金沢との練習試合では、２試合を戦い、１試合目は０−３で敗れたが、２試合目は５−１と圧倒した。
就任３年目の片野坂知宏監督は今季、ＧＫからパスをつなぐスタイルに磨きをかけ、Ｊ１昇格へ挑む。昨季はＰＯ進出圏６位との勝ち点差はわずか４。片野坂監督は「主力の多くが残り、新選手も加えて、チーム力が上がったと実感する」と手応えを口にする。
今季は１０人の新選手が加わった。金沢戦では、新加入の４選手が得点を奪い、存在感を示した。特に期待されるのが、Ｊ３鹿児島で１６、１７年と２年連続得点王となったＦＷ藤本憲明選手（２８）だ。今季トリニータでエース番号の背番号１０を背負う。「（選手間の）連係も少しずつ良くなっている。開幕までにもっと調子を上げて、昨季の（Ｊ３鹿児島での）２４得点以上を狙う」と頼もしく語った。
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０９年シーズンに最大１１億円の債務超過を抱え、存続の危機に陥った大分トリニータだが、昨期（１７年２月−１８年１月）の最終利益は８期連続の黒字を見込み、「借金」返済も着実に進めている。
昨期の最終利益は約５千万円となる見込み。ホームスタジアム、大分銀行ドームの１７年の平均入場者数は８０６３人で１６年から２９３人増えた。また、運営会社、大分フットボールクラブの榎徹社長によるとスポンサー収入も増やせたといい増収を確実にしている。
財務好転を背景に、クラブは公益財団法人「県芸術文化スポーツ振興財団」から受けた融資４億円を昨年１１月末までに完済した。本年度末の予定を前倒しした。残る債務は、地元の企業再生ファンドから受けた出資３億５千万円のうち、約７割を残すだけだ。
経営危機の際は、県や自治体、経済界、県民からの支援金や融資に頼ったが、経営再建への歩みは順調のようだ。今季は平均入場者数１万人を目標に掲げ、スポンサー収入を伸ばすため、営業拠点として東京事務所も開設した。榎社長は「まだまだ順調とは言えない。売り上げを伸ばす余地はまだあり、仕掛けていきたい」と意気込む。
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今季は、長期的なチーム強化をにらんで海外戦略にも乗り出した。今月１日、選手育成大国、ベルギー１部リーグのシントトロイデンと業務提携を結んだのがその第一歩だ。
業務提携では、トリニータが指導者を派遣したり、スカウト情報を共有したりする。将来的には、互いのクラブへの選手移籍や育成のための交流も視野に入れる。育成を見据えた海外戦略は、クラブが現在まとめている中期経営計画（３カ年）の大きな柱の一つ。榎社長は「タイトルの獲得、経営危機、Ｊ３降格…。エレベーターのように浮き沈みを経験してきた地方クラブが、底力をつけて生き残る道だ」と強調する。
かつてのトリニータは、ユース出身のＧＫ西川周作選手（Ｊ１浦和）やＭＦ清武弘嗣選手（同Ｃ大阪）らを日本代表に輩出するなど、選手育成には定評があった。「原点に返る」−。１３年シーズン以来のＪ１復帰へ、思い新たに臨む。
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/oita/article/395822/
