平昌五輪に出場したフィギュアスケートの米国ペアに対し、北朝鮮の「美女応援団」の1人が拍手を送ったことが
米メディアで話題となっている。北朝鮮選手に大声援を送る任務を負う一方、五輪観戦を純粋に楽しむ最中に
起きたまさかのハプニング。“敵国”米国を利するかのような行為に気付いた隣のメンバーが慌てて、止めに入った。

22日付の米紙USAトゥデー(電子版)によると、ハプニングが起きたのは15日、米国のクリス・クニエリム(30)と
アレクサ・シメカクニエリム(26)のペアがリンクに登場したシーン。

頭に毛糸の帽子、ブルーと白の上着をまとって縦約10列、横約10列に美しく陣取った美女応援団のうち、
右端中段付近に座っていた女性が突然、笑顔で拍手をし始めた。

しかし、ミサイル・核問題などで激しく対立する敵国への行為に気付いた左隣のメンバーが慌てて、女性を
右肘でこづいた。拍手を止めた女性はその後、“鉄仮面”のように無表情を貫き通した。

美女応援団は故金日成(キム・イルソン)主席の若き日の姿そっくりのお面をかぶったり、茶色のサングラスを
かけたりして声援を送るなど、徹底的に訓練された「美の陸軍」(米FOXニュース)ともいえる存在。だが、同紙は
「五輪の興奮の最中にあって、突発的な拍手は押さえ難くなるものだ」と、“規律違反”をしでかした女性の心境を
代弁している。

米国ペアは結局、演技がふるわず16組中15位。一方、キム・ジュシク(25)、リョム・テオク(19)の北朝鮮ペアは
美女応援団の大声援が奏功したのか、米国を上回る13位と健闘した。キムは「応援団が心を合わせて応援してくれて、
力が湧いた」と満面の笑みを浮かべた。

http://www.sanspo.com/pyeongchang2018/news/20180223/pye18022314570041-n1.html