荻原の解説を馬鹿にする人もいるが一番詳しいだろ

観戦の意外な注目点は?

――ワックスマンの役割を教えてください
クロスカントリースキーでみなさんに知っておいてほしいのが
ワックスマンの存在です。選手が履く板の滑走面の滑りをよくするためのワックスのプロです。
ワックスはパラフィンとフッ素が主成分です。その日の
気温、湿度、雪質を観察・吟味したうえでベストなワックスを選定します。
日本チームは、わたしが現役時代の1992年からずっとオーストリア人のシェルブル・ウェルナーさんが担当しています。

――ワックスと雪質の関係が見られる場面は
雪の温度や
湿度とワックスの調整がうまくはまれば滑りが明らかに違ってきます。
競技中でよく分かるのが下り坂。選手はスキー板に乗っているだけの状態ですから、
他との差が見えるのです。
競って並走していればワックスの調整が合っている選手が
すーっと前に出ていくはずです。レース観戦の注目点のひとつになります。