原告側の弁護士にも連絡したが「裁判中なので、取材はお断りしています」とのこと。
だが、一審に証人として出廷した元力士のB氏は、本誌の取材にこのように話した。

「親方が否定しようが、法廷で証言したことはすべて本当です。
嘘偽りなく話すという宣誓もしましたからね。
Aが殴られたところは直接見ていないが、当時、口とほっぺたが腫れていて
『どうしたの?』と聞いたら、『失敗して師匠に殴られました』と言っていた。
師匠の部屋の壁に少し血がついていた。Aの口の中が切れた血だというのは後で知った。
怒られても仕方ない話ですけど、やりすぎ。Aは師匠の付け人をやるのはもう嫌だと言っていました」

B氏自身も貴乃花部屋の別の先輩にまな板や素手で殴られた経験を法廷で証言していた。

「洗い物をしてて、声がしたから、振り向いたら、先輩から『呼んでるんだよ』
と振り向きざまに殴られて、前歯が折れた。ちょうど口に当たったんです。
歯は今もないままです。怒られて殴られて血が出ましたというのはあること。
相撲部屋なんて荒くれ者の集まりですから、口だけで通用するような世界じゃない。
鉄拳制裁はざらでしたから。度合いですよね。
部屋で絶えず暴力がうずまいていたわけではない」