パンクってのはもともとは比較的余裕のある若者たちのスノップ文化だったらしいな
源流はNY在住の中産階級の子弟、アートスクールの学生なんかが中心だった
で、こいつにロンドンのこれもちゃんと職を持ち比較的に経済的余裕のある洒落者たちが飛びついて
一部の連中が一部の先鋭的なクラブで夜な夜な盛り上がっていたのだという
それにマルコムみたいな人たちが目をつけてローカライズというか一般化を図り
メディアも加担したことで、それはあっという間にチンピラ、怒れる若者的ムーブメントになった
ムーブメントを大きくするためには凡庸な人間を取り込まなくてはならないからね
明らかに意図的にそのようなメディア戦略が展開されたのだと言える
ピストルズってのはパンクの一般化のための方法だったのだよ
初期パンクスたちはこのカラクリを見抜いて嫌気がさす
さっさと「パンク」から離脱して後のニューウエーブの礎を形成していくことになる
で、ライドンはお洒落には鋭敏、欺瞞が嫌いな性分で、本来ならばそっち側の人
育った経済的、社会的環境はともかく、感性エリートだ
それがパンクの凡庸化のための道化を演じさせられ続けたのだから
ピストルズ時代の彼は常にプライドや美意識を傷つけられていたと思う