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米国のヤフースポーツは「平昌五輪におけるドーピングによる最初の選手の出場停止は、ロシア選手ではなかった」とのヘッドラインで斎藤のドーピング陽性反応発覚を驚きをもって伝えた。
 また同記事も「これまでドーピングによる出場停止選手を出したことがなく、伝統的にクリーンを保ってきた日本オリンピック委員会にとって稀な汚点となる」との厳しい表現で“断罪”した。

スポーツ情報サイトのスポーティングニュースも 「冬季五輪のドーピング検査で最初の陽性反応が発覚するまで数日しかかからなかった」と伝え、
同じく情報サイトのSports 360は「斎藤慧は、冬季五輪で初めてのドーピング・スキャンダルの後、潔白を証明するために戦うことを主張」と、IOCが発表した斎藤の公式コメントを引用する一方で、
「この一件は、2020年の夏季五輪を開催する日本にとって恥ずべきこと」と、言い訳の余地がないというトーンで叩いた。

 1月29日の合宿中に行われた検査では陰性反応で、JOCも「意図的な使用ではなく、なぜ陽性反応が出たのか不思議だ」と、今回のドーピング発覚にに疑念を抱いた。

 斎藤自身も、「大変驚いています。ドーピングを考えたことはこれまでに一度もありません。アスリートとして絶対にしてはいけないと理解していました。自らの意思で何かの薬物を摂取したという事実はありません。
今回の検査結果が出てしまったことには偶発的に起きた出来事により、禁止薬物が無自覚のまま口に入ったものとしか考えられません。
身に覚えのないことで、不可解であると感じ、自身の身の潔白を証明するために戦っていきたいと考えておりますが、
今、それを要求することはオリンピックを戦っているチームに迷惑をかけると思ったので、暫定資格停止という決定を受け入れ、自発的に選手村を出てチームを離脱いたします」とのコメントを発表。
徹底抗戦の姿勢を明らかにしているが、“世界が見る目”は、決して善意的なものでなく、経緯は、どうであれ結果として日本は築きあげてきた「日本はクリーン」とのイメージを2年後の東京五輪に向けて失ってしまうことになってしまった。