年収8億のショーン・ホワイト撃破 平野歩夢が掴む「億の金」
2/13(火) 6:00配信
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平野歩夢

 一時代を築いた絶対王者を、若き新星が打ち破る。勝負の世界で繰り返されてきた下剋上のドラマが見られるかもしれないのが、スノーボードの男子ハーフパイプ。
長らく王者として君臨してきたアメリカのショーン・ホワイト(31)を射程圏内に収めたのは、平野歩夢(19)である。見事世代交代を成し遂げ、「億の金」を掴むことができるか。

 前回のソチ五輪では銀メダルを獲得した平野。今回、彼が金メダルの「大本命」と目されているのは、直前に行われた大会で史上初の大技を決めたためである。

 1月28日、アメリカのコロラド州で開催されたエクストリームスポーツの最高峰の大会「Xゲーム」、スノーボード男子スーパーパイプ。

「そこで、平野選手は圧巻のルーティーン(競技中の技の構成)で優勝しました。この時、彼が決めたのは、『フロントサイドダブルコーク1440』『キャブダブルコーク1440』という4回転の連続技です」
とは、スノーボード専門誌「BACKSIDE」の野上大介編集長。

「この技を両方できるのは、平野選手と、スノーボード界の“神”と呼ばれているショーン・ホワイト選手だけ。その“神”ですら、2つの技を連続で決めたことはない。
つまり平野選手は現段階での世界最高難度の技を決めたわけで、得点は100点満点中、99・00を叩き出しました」

 そのショーン・ホワイトは、ソチ五輪では4位と振るわなかったものの、
「2012年の『Xゲーム』では、史上初めて100点を出して優勝しています。
そして、今年1月13日、アメリカの五輪代表選考会を兼ねた『FISW杯』ハーフパイプの決勝では、自身2度目の100点を出して優勝。
平昌五輪は、ホワイト選手と平野選手の金メダル争いが最大の見所になるでしょう」(同)

 異次元の領域でしのぎを削る絶対王者と最強の挑戦者。ただし、

「“稼ぎ”の面では、まだまだ平野選手はホワイト選手の足元にも及ばない。
トリノ、バンクーバーと五輪2連覇を果たしたスノーボード界のカリスマは、前回のソチ五輪の際、年収7億円とも8億円とも言われた。最近では、年収10億円との報道もありました」(同)

■ 「1億円プレーヤー」

 一方の平野の年収はどうか。父親の英功氏は、
「1000万円以上もらっているとか、そうした具体的な数字は出せないですよ」
と口を濁すが、先の野上編集長によれば、

「現在、平野選手はスノーボード用品メーカーのバートンなどとスポンサー契約を結んでいますが、試合の賞金を含めても年収は1億円には達していないはず。
ただ、平昌五輪でホワイト選手を破って金メダルを獲得すれば、知名度も高まり、1億円プレーヤーになる可能性も十分にある」

 決勝が行われるのは、2月14日。「新王者誕生」となるか。

「週刊新潮」2018年2月15日梅見月増大号 掲載