>>238
後者はイチローですね
「出塁率と打率以外はイチローと全く同じで出塁率.380、打率.300」
という選手は流石にいないと思うから近い所を探すと、
「攻撃面の要素では打率以外のほぼ全部イチローより上で出塁率.372、打率.299」
のケニー・ロフトンがいますね。
打席数、打数共に現時点のイチローより少ないのに、
本塁打数・打点・得点・二塁打数・三塁打数・盗塁数のすべてで現時点のイチローを上回ります。
(盗塁成功率が僅かに下回るものの、盗塁数に百を超える差があるので、
盗塁に関してもロフトンが上だと認めない人はいないでしょう)

この数字だけを見れば多くの人がイチローよりロフトンを選ぶでしょうが、少し待っていただきたい。

WPA(勝利確率への貢献)※守備面の貢献は含まず
https://i.imgur.com/OZZnTfB.jpg

RE24(得点期待値への貢献)
https://i.imgur.com/B8F9gDq.jpg

なんと、これら二つの指標によると晩年以外はイチローの方が優れた成績であると出てしまうのです。
では、WPAやRE24になんらかの欠陥があっておかしな結果を導いてしまったのでしょうか。
私はそうは思いません。
打率が低くて出塁率が高いということは、イチローよりも四球を多く獲得しているという事でしょうが、
ではロフトンは満塁や走者なしや走者一塁という場面でも同じ様に高確率で四球を獲得できるのでしょうか?
そんな訳ありません。四球が出るか出ないかはバッテリーの意志が多分に絡んでくる問題です。
言い換えれば、四球というのは大部分が大なり小なりバッテリーの妥協の産物であり、
そうでないものの殆どが投手のミスに過ぎません。
四球が多い選手とは、妥協させた(された?)回数の多い選手です。
互いに妥協できない場面で出塁できるかどうか、つまり真の出塁能力を測れるのはやはり打率なのです。