吉本興業による「九州新喜劇」の旗揚げ公演が16日、福岡市の「ももちパレス」で開かれる。
初代座長に就任したのは、かつて吉本新喜劇で副座長を務めたことがあり、現在は九州の旅番組などで活躍中の寿一実(61)。

面倒見がよく、多くの後輩芸人たちに慕われている寿座長のもと、福岡で活動する福岡よしもとの芸人たちが集結。
一丸となって盛り上げていく。今回の福岡を皮切りに、やがては九州各地へ出向いて公演を行なう予定だ。
待望の初公演がいよいよせまるなか、寿座長に「九州新喜劇」旗揚げの経緯や意気込みなどについて聞いた。

−「九州新喜劇」旗揚げの経緯は。
寿(以下同)「2016年8月に、嘉穂劇場(福岡県飯塚市)で、僕の還暦祝いに座長として新喜劇をやらせて頂いたんです。
そのときに他の出演者と、こういった公演をもっと九州全体でやれたらいいねと話していて、昨春くらいには、
最初は大きな所ではできないかもしれないけど、小さな会館などを借りて、九州中を回りながらやれたら、
という話になったのがきっかけなんです。

九州から東京に行って人気が出た芸人はたくさんいるんですけども、それだと九州のいい人材がみんな東京へ
行ってしまうじゃないですか。九州だけでもやれるんだぞ、笑っていただけるんだぞ、食えるんだぞということをやりたいね
という話も出て、じゃあ挑戦してみようと、今回の立ち上げに至った次第です」

−1976年に吉本新喜劇に入団。当時はどんなことを。
「大阪で新喜劇をしていたのは1976年から11〜12年くらいかな。木村進座長や間寛平座長らのもとで副座長をしていました。
劇では、主役がボケられるよう横でネタふりをしたり、進行を助けたりといった『回し』の役割が多かったですね」

−「九州新喜劇」ならではの特色、こだわりは。
「九州人の優しさ、人のよさを大事にしたい。そこをどう表現し、笑いにも繋げるかですよね。
大阪みたいに、たとえば『なんでやねん!』というツッコミはこっちにはないので、きついツッコミで笑わすというよりは、
柔らかさを持たせたいというか。もちろん早いツッコミが必要なときは入れていきますし、ズッコケもあります。

芝居の中身は、ただ笑いやドタバタだけでなく、家族の絆とか、人情劇っていうんですかね。
そういった要素も取り入れていきたい。昔の吉本新喜劇って、さんざん笑って最後にはホロっとくるみたいなところ、
あったじゃないですか。いろいろと試行錯誤中です」

(続きます)
https://www.daily.co.jp/society/life/2018/02/08/0010968204.shtml
(右から)博多華丸・大吉、寿一実、ケン坊田中、サカイストの2人
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