おまいら、古市ホント好きなw

【プロレスって本気の戦いですか? 失礼な話である 】
2018年02月09日 07:43 ITmedia ビジネスオンライン


アントニオ猪木氏は「受けの美学」という言葉を口にした
 プロレスファンは腸(はらわた)が煮えくり返ったのではないか。

 ちょっと前の話になるが、2月4日に放送されたフジテレビ系列の『ワイドナショー』で、プロレスラーの中邑真輔(なかむら・しんすけ)について特集が組まれた。
世界最大の米プロレス団体「WWE」の大会「ロイヤルランブル(RR)」(1月29日、米フィラデルフィア)で、中邑が日本人として初めて優勝したからだ。
「RR」とは30人参加の時間差バトルロイヤルのことで中邑は14番目にリングインし、見事最後まで生き残って快挙を達成。
中邑は4月8日に、プロレス界で世界最大のビッグイベント「レッスルマニア34」(ルイジアナ州ニューオリンズ)のメインイベントでAJスタイルズ(米国)の持つWWE世界ヘビー級王座に挑戦することも決まった。


 かつてこの両雄は新日本プロレスのマット上でも激闘を繰り広げていただけに、勝敗の行方は別にして内容の濃い試合が期待される。
RR制覇に加え、もしこの勢いを保ったまま次の世界ヘビー戦でベルトを獲得することになれば、WWFからWWEへ団体名が変更されて以来、
これも日本人としては初の快挙達成となる。それだけ、中邑の偉業は賛辞を送られて然るべきものだろう。


 しかしながら前回放送の『ワイドナショー』ではこの中邑の快挙がおおむね絶賛されながらも、ゲストコメンテーターでプロレス好きのハチミツ二郎氏に対し、
サブレギュラーの社会学者、古市憲寿氏が次のようにかみ付く場面が見られた。

 「そもそも、プロレスって本気の戦いなんですか?」

●本気に決まってんじゃないか
これにはハチミツ二郎もかなりカチンときたようで「本気に決まってんじゃないか」。番組を視聴していたプロレスファンの多くもおそらく同じ気持ちを抱いたと思う。
同番組内で古市氏はここ最近、あえてネット上での炎上を狙うかのような発言を繰り返していることが多い。その真意は分からないが、
いずれにしてもこの発言によって中邑の快挙が冷水を浴びせられてしまったことは確かだ。
 WWEのプロレスはショーアップされたスポーツエンターテイメント。WWEがワールド・レスリング・エンターテイメントの略称であることからも分かるように実際、
同団体の最高経営責任者であるビンス・マクマホン会長も同様の趣旨を何度も公の場で口にしている。
日本を含め世界各地でプロレスの試合を組む団体もスタイルの違いこそあれど「真剣勝負(ガチンコ)」の戦いをしているわけではない。
その大半の試合が事前から用意されたストーリーラインになるべく則って進行しているのも事実である。そんなことはアナログの時代じゃあるまいし、
今の情報に富んだネット社会ならば言わずもがな。ほとんどの人が理解しているはずだ。
 だが、それでもプロレスラーは常に命がけで「本気」の戦いを繰り返している。手を抜くことなど絶対に許されない。
お客さんを喜ばせるために、魅せる試合をするために、相手の技をあえて受けることも彼らにとっては重要なパフォーマンスだ。
 かつてアントニオ猪木氏が現役時代の全盛期に「受けの美学」という言葉を口にしたことがあったが、これは要するに対戦相手の力を存分に引き出させ、
見ている側をリングの戦いへ釘付けにさせた上で最後は引っくり返して自分が勝つことを指している。
そうしたプロレスならではの「受けの美学」を実践するには、屈強な肉体と強靭(きょうじん)なメンタリティが必要となってくるのは明白。
だからプロレスラーは、いつもリングで互いの肉体を激しくぶつけ合い、本気でプロレスというショーアップされた戦いを行っている。