大相撲春日野部屋の傷害事件で、被害者の矢作嵐さん(22)の師匠だった春日野親方(元関脇・栃乃和歌)は25日、東京・両国国技館で
取材に応じた。2014年9月の事件発生後に「当時の(日本相撲協会の)北の湖理事長(元横綱、故人)に経緯を説明し、謝罪もした。
警察の捜査にも全面的に協力した。隠し立てはしていない」と自身の隠蔽(いんぺい)を否定した。

 元力士(24)への有罪判決が確定した16年6月に公表しなかった理由について、協会事務局は「引退からかなり時間がたっていた。
個人情報保護の観点からも必要はないと考えた」と説明した。

 春日野親方によると、北の湖理事長をはじめ、当時の危機管理担当顧問や広報担当理事に事件を報告したという。矢作さんは国技館内の
相撲診療所を受診したうえで、整骨院で施術を受けたといい、「快方に向かうかと思ったが、入院した」。元力士は警視庁に書類送検されてから
自ら引退したという。

 事件発生当時、貴乃花親方(元横綱)が協会の危機管理部長、外部理事だった宗像紀夫・元東京地検特捜部長が危機管理委員長を務めていた。

 協会は先月、元顧問が在職中に背任的行為などをしたとして、損害賠償請求訴訟を起こした。【飯山太郎】

毎日新聞
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