今回の結果に陥った要因には、
少なからず昨年4月にアカデミー賞を主催する
米映画芸術科学アカデミーが発表したルール変更も関わっている可能性がある。
この改正以前は、ノミネート時点では「短編映画&長編アニメ部門」に属する
アカデミー会員を中心に5作を選び、
受賞作は全アカデミー会員が投票して決めるという流れだった。
しかし新ルールでは5作の候補作を決める段階から、
アカデミー会員なら「俳優部門」「監督部門」「脚本家部門」をはじめとした
他部門に属する会員を含めて誰でも投票に参加できるようになった。
この改正には、アニメーターなどに限らず幅広い会員が
投票できるようになったことから、
インディペンデントの配給会社による
アメリカでは小規模公開の作品が不利になり、
大手スタジオの作品が有利になるのではという見方もあった。
この点に関しては、スタジオジブリ作品の米配給に携わってきた
GKIDSのCEOであるエリック・ベックマンは The Hollywood Reporter で、
今回の変更による劇的な変化はないと思うとしながらも
「小規模な作品が注目されるのはより難しく、
 よりお金がかかるようになるかもしれない」とコメントしていたが、
内実ノミネートへのハードルは高くなっているのかもしれない。