昨年、巨人から戦力外通告を受けた村田修一内野手(37)が自主トレーニングを行う神奈川県内のグラウンドで、今の心境を語った。
日本野球機構(NPB)の球団からオファーは今も届いていないが、「下を向いていても仕方ない。やっぱり野球が好き」と、独立リーグでの
プレーも視野に現役続行の道を探っている。【聞き手・中村有花】

 −−所属球団が決まらない中、7日から自主トレを始めた。

 ◆オフの間に「何がしたいのか」と考えたが、体は元気だし、まだ野球をやりたい。(獲得を希望する)球団からいつ声がかかってもいいように
準備はしておく。例年通りの体作りはできている。

 −−昨季は開幕当初、マギーに三塁の定位置を譲ったが、打率2割6分2厘、14本塁打、58打点と結果を残した。それでも、自由契約となった。

 ◆(自由契約を告げられ)まさか、と思った。仮に年俸の減額制限の40%を超えるダウン提示でも受け入れる準備をしていた。ただ、若手を
育成するという球団方針も分かっていた。球界的にも(広島など)若手を育成したチームが上位にいるのは確か。その時代の流れに(巨人が)
乗りたかったということ。横浜(現DeNA)から2011年にフリーエージェントで「優勝をしたい」と選んだ球団。自由契約になり残念だが、
(リーグ優勝3回、日本一1回で)目標は達成できた。

 −−NPBの球団からオファーがなければ、独立リーグも選択肢に入るか?

 ◆NPBの球団でやることが一番。だが、独立リーグでやるのも野球。必要としてもらえるのが一番。NPBを目指す独立リーグの若い選手が
僕のプレーを間近で見て、何かのきっかけになればとも思う。

 −−以前からそういう考えは持っていた?

 ◆自由契約になると思っていなかったので、全く考えていなかった。昨季まで15年間、NPBでプレーしたが、違う(舞台での)野球を経験して、
勉強するのもプラスになる。これから先、指導者など次の目標が出てくると思う。どうやって教えればいいのか、勉強しないといけない。

 −−今後について、家族とはどんな話をしている?

 ◆両親、妻、3人の子どもにも話をしている。子どもが「まだ現役を続けてほしい」と言うが、「やりたい」だけで続けられる職業じゃない。
ただ、自分の背中を見て、子どもたちには何でもいいから好きなことを頑張って、強く育ってもらいたい。

 −−通算2000安打まで残り135本と迫っている。

 ◆2000安打だけがすべてじゃない。積み重ねてきたことを誰も否定できない。みんな「村田は初めて大きな壁にぶち当たった」みたいなことを言う。
だけど、巨人で、(12年9月、ヤクルトとの)試合中に(打撃不振で)首脳陣から「帰っていい」と言われたこともある。オープン戦の試合途中に
「2軍に行け」と通告される経験もした。その度に前を向いてやってきた。これからも前向きにやっていきたい。

毎日新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180117-00000100-mai-base
自主トレーニングでバットを降る村田=神奈川県内のグラウンドで2018年1月12日、中村有花撮影
https://amd.c.yimg.jp/amd/20180117-00000100-mai-000-2-view.jpg