そしてダワーは、次のように指摘する。
「冷戦終結後、日本の対米従属性は軽減されたのではなく、むしろより一層深化されている。
日本人はアメリカの外交政策に対して、ほぼ無制限の支持を与えてきた。日本はアメリカの属国となったことで、自分達の政治指導性を発揮する可能性を失ったのだ。
このような明らかに不均衡な日米関係に対して、多くの日本人は、『貴重な日米関係を維持するためには、日本がワシントンの命令に従うことなど安い代償です』などと述べている。
日本人は自らの外交問題に関して、自分の言葉で語ることすらできない有様だ」