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カヌー薬物混入に吉田沙保里が緊急声明「絶対にやってはいけない」

いつも笑みを浮かべている吉田の表情が、急に硬くなった。10日、都内で行
われた「糸引き納豆の日」のイベントに出席。

 2002年に世界選手権で初優勝後、15年まで16大会連続で五輪、
世界選手権を制してきた。勝てば勝つほどドーピング検査は必須となり、
どんなアスリートより長期間、この問題について敏感だったといっていい。

「今までドーピング講習も抜き打ちドーピング(検査)も、何度も何度も受
けてきた。昔は無知だったけど、受けるうちにすごく気を付けるようになり
ました」

 今回、禁止薬物混入事件の発端となった飲み物についても、決して放置し
ないよう細心の注意を払ってきたという。

「国際大会の場合は特に気を付けましたよ。自分の飲み物は飲んだら絶対に
自分のカバンに入れ、目の届くところに置いていた。どうしても難しいとき
は、信頼できる人に見てもらっていた」

レスリングでライバルへの暴挙という点では、14年世界選手権で男子フリー
74キロ級の高谷惣亮(28=ALSOK)が、試合で下した相手に熱湯を
かけられたことがあった。

今回の件を教訓に、吉田は個々がより注意を払うことを後輩アスリートたちに
求める。

「今後、こんなことは絶対にないと信じているが、これを機に誰もが自己管理
を徹底するしかない。悲しいことですが、こういうことをやられるかもしれな
いと自覚する必要があります」

 レスリング界、いやスポーツ界の女王が、後輩アスリートたちへ強いメッ
セージを送った。