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(続き)

◆5位『ガラスの仮面』、『彼岸島シリーズ』(4票)

 まずは同率で5位となった2作品を紹介する。

 1作目の5位は『ガラスの仮面』! 累計発行部数は堂々の5000万部超で、平凡な一人の少女・北島マヤがさまざまなライバルや仲間との出会いを経て、芝居の才能を開花させていく美内すずえの代表作だ。アニメ化や舞台化もされていて、芸能界にも熱心なファンが多い。

 発刊は49巻ながら1976年に連載スタートし、一度は完結したものの、現在まで実に40年以上にわたって壮大な成長譚を展開してきたのは著者の実力のなせる技だろう。しかし、そんななか寄せられたのは一時休載による弊害なのか、こういった声だった。

「ストーリーを忘れてしまい、続きを読む気になれなくなった」(40歳・女性・石川)

「途中で一時連載が終了してしまったので、その後の話を気にならなくなった」(43歳・女性・埼玉)

 また、「作者が新興宗教に転向したから」(42才・男性・神奈川)という声も。ただでさえ、続きを心待ちにしているファンとしては創作に無関係な活動にモヤモヤさせられるのかもしれない。
2/2ページ そして、同率5位となったのは『彼岸島シリーズ』! 『週刊ヤングマガジン』(講談社)にて、2002年から『彼岸島』『彼岸島 最後の47日間』『彼岸島 48日後…』とタイトルを変えながら現在まで連載している。吸血鬼に支配された孤島で、主人公と吸血鬼や彼らが操る異形の怪物とのバトルを描く松本光司の代表作だ。

 挫折した主な意見としては、
 
「絵面が疲れる。テイスト陰鬱。話の筋が変わって注意を保てない」(40代・女性・神奈川)

「話が進展せずつまらないから」(47歳・男性・愛知)

「作品名がコロコロ変わるのはどういう編集の意図なのかわからず、イライラするから」(43歳・男性・東京)

 と、そのストーリー展開にがっかりしたというものだった。

◆4位『名探偵コナン』(6票)

 そして第4位にはなんと、冒頭でも紹介した『名探偵コナン』がランクイン。主な意見は次のとおり。

「内容も繰り返しで面白くなくなったから」(40歳・男性・大阪)

「物語の核心に近づかないので、飽きてしまった」(36歳・女性・神奈川)

「『サンデー』にとって大切な作品なのはわかるが、小学館がいつまでたっても終わらせようとしないから」(38歳・女性・宮城)

「編集部が結末を引っ張りすぎていて疲れてしまった」(32歳・男性・埼玉)

 こちらも先ほどの2作品と同様、なかなか核心に迫らないストーリーへの批判が多く寄せられた。

◆3位『はじめの一歩』(7票)

 いよいよベストスリー。第3位は森川ジョージの『はじめの一歩』だった。

 1989年から『週刊少年マガジン』で連載開始し、現在まで続く人気ボクシング漫画だ。累計発行部数はなんと9400万部! しかしながら、

「ゴールがわかっているのにいつまでたってもゴールに向かおうとしない」(48歳・男性・広島)

「つまらなくなった」(50歳・男性・東京)

「読む機会がなくなった」(58歳・男性・静岡)

 といった批判の声と、それに交じって、

「狭い家に引っ越して単行本が置ききれなくなってしまった。そのうえ、電子書籍の配信を中途半端に打ち切られて信頼をなくした」(47歳・女性・東京)

 というように出版社の対応に不満を抱くような声が寄せられた。

(続く)