・半年間で3センチ成長し、大台突破…師事するトレーナー証言「ピピだけ怪我がない」

サッカーのスペインリーグの名門、レアル・マドリードのカデーテB(U-15)に所属する14歳、中井卓大が半年間で身長が3センチ成長し、170センチに到達したことが明らかになった。

 華麗なドリブルテクニックで、下部組織の公式戦でゴールを積み重ねる、次代の日本代表候補は、スペインの大地で順調に成長していた。

「ピピ(中井の愛称)の身長は170センチちょうどになりました。今は体がどんどん大きくなる成長期です。成長痛にならないようなトレーニングメニューに取り組んでいます。今は特に、どんどん大きくなる上半身を支える膝周りの怪我を予防するために膝周りの強化を進めています。膝の怪我はキャリアに大きく影響しますから」

 こう語ったのはプロトレーナーの木場克己氏だった。

 体幹・体軸・バランスを強化する「Koba式体幹・バランストレーニング」の開発者で、競泳のリオデジャネイロ五輪代表・池江璃花子(ルネサンス亀戸)、サッカーの日本代表DF長友佑都(インテル)らトップアスリートの専属トレーナーを務め、JP日本郵政女子陸上部のアドバイザーとして指導。16年に創部3年目にしてクイーンズ駅伝優勝に導いたスペシャリストだ。

 ピピの愛称でスペインで知られる中井は中学2年生。小学3年から「Koba式体幹・バランストレーニング」に励んでいる。昨夏にインファンティールA(U-14)からカデーテBに昇格した際は167センチだったが、順調に成長。170センチの大台に到達したことを木場トレーナーに報告したという。

9歳から体幹トレ実践…木場氏「試合でも競り合いで力強さとキレ見せている」

 マドリード市内の中学校に通いながら、週4日のレアル下部組織で技術を強化。スペインの神童に勝るとも劣らないテクニックとセンスを見せ、中盤でゲームメークする姿はトップチームのクロアチア代表の司令塔ルカ・モドリッチを彷彿させるほどだ。

 レアル・マドリードファンデーションの日本で開催されたサッカー教室でコンディショニングコーチで招聘された木場氏のトレーニング本を9歳ですでに読破。スペインに渡った後も、休暇で帰国する際は都内の木場氏のジムを訪れ、ゴムチューブ、ファンクショナルマットを用いたメニューに取り組んでいる。

 木場氏はスペインに練習メニューを動画ツールで送って遠隔指導。朝のトレーニング、練習当日、疲労の少ない日など、コンディションに応じたメニューを準備し、中井は動画の木場氏のコーチングを暗唱できるほど日々、体幹トレーニングに励んでいる。

 9歳の若さから6年間、日々の研鑽の成果は今シーズンも如実に現れているという。

「ピピと話した時は、チームの他の選手がみんな怪我しているのに、ピピだけは怪我がないと喜んでいました。試合でも競り合いのシーンでぶれない、力強さとキレを見せています。このまま順調に成長してもらいたいです」

 木場氏はサッカー界の至宝の順調な成長に目を細めていた。

1/10(水) 9:21配信
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180110-00010000-theanswer-socc

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