日本代表は今年6月に開幕するロシア・ワールドカップ(W杯)のグループリーグ第2戦でセネガルと対戦する。日本を率いるバヒド・ハリルホジッチ監督はセネガルメディア「XALIMA」のインタビューで、海外組の現状について「尊敬されるクラブのスター選手がいない」と胸中を吐露した。

 初戦のコロンビア戦に続き、6月24日にはアフリカの難敵セネガルを迎え撃つ。ハリルホジッチ監督は早くも闘志をたぎらせているようだ。

「ワールドカップは私の大きなゴールの一つだ。3回の挑戦で本大会に出場するのはこれが3チーム目になる。これは大きな成功だ。アルジェリア代表とともにブラジルでのワールドカップでは素晴らしい思い出がある。本大会に出場したからには、日本でも同じような成功を収めたい」

 記事によれば、指揮官はこのように意気込んだという。前回のブラジル大会ではアルジェリア代表を同国史上初の16強進出に導き、決勝トーナメント初戦では優勝したドイツ相手に延長戦に持ち込む好勝負(1-2)を繰り広げた。ロシアの地で当時の再現を目指すが、FIFAランク57位の日本に対し、コロンビア(13位)、セネガル(23位)、ポーランド(7位)はいずれも“格上”とあって、一切の油断は感じられない。

「ホンダ、カガワを除けば…」

「我々にとって良いドローとは呼べない。どのグループも困難だ。我々は本命ではないが、ワールドカップでは全てがオープンだ。イタリア、スペイン、イングランドという偉大な国ですら脱落する。それは『不可能はない』ということを意味する。ただ楽観的であればいいんだ」

 下克上に意欲を燃やす一方で、日本代表の現状は完成から程遠いという感覚がハリルホジッチ監督にはあるようだ。

「個人的な部分、そして、チームとしても成長の必要がある。近年不運なことに、彼ら(日本には)偉大なタレントが存在しない。ケイスケ・ホンダ、シンジ・カガワを除けば、話題になる多くの事象は存在しない。フランスではヒロキ・サカイ、エイジ・カワシマについて我々は知っている。彼らはリーグ・アンでプレーしているからだ。ドイツとイタリアにもいくつかの要素は点在しているが、彼らはスターではない。尊敬されるクラブで重要な役割を果たしているスターではないんだ」

「厳格さ」と「規律正しさ」がベースの武器

MF香川真司はドルトムントで復調の兆しを見せ、FW岡崎慎司もレスターで活躍しているが、指揮官にとっては世界的なスター不在が悩みの様子。名門ACミランで3年半の間、ナンバー10を背負った本田も昨夏にメキシコリーグのパチューカに新天地を求めており、ビッグクラブでプレーする選手がいないのが現状だ。

「組織という部分では厳格さ、規律正しさという武器を手にした。これをベースに私はワールドカップに臨むことになる」

 昨年12月のE-1選手権では国内組で臨み、韓国相手に1-4と大敗を喫するなど矢面に立ったハリルジャパン。勇敢な戦いを見せ、本大会で結果を手にすることはできるだろうか。

1/10(水) 12:30配信
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