新成人の誓いは砂浜の上で立てた。中日の小笠原慎之介投手(20)が8日、
地元の神奈川県藤沢市で自主トレ。同級生たちが着飾って、お祭りムードで迎える成人式は欠席。
「最高の状態」でオフを過ごした3年目左腕は新シーズンに向けた準備を優先し、
世代トップを突っ走る決意を表明した。

 羽織はかまではなく、トレーニングウエア。成人式会場ではなく、ビーチ。
昨年10月に20歳になった小笠原が成人の日に居た場所は、同い年の仲間が集う藤沢市民会館ではない。
そこから約2キロ離れた鵠(くげ)沼海岸だった。

 「僕も3年目になる。そろそろしっかりとした結果を残さないといけない。練習できる時間があるのなら、
練習に回した方がいいと思って」。藤沢市によると、案内状を送付した新成人は4298人。
出席すれば、一生に一度の楽しい時間を同窓会気分で過ごすことができたはず。
それでも小笠原は、足を砂浜に向けた。

 出席したい気持ちもゼロではなかった。とはいえ、その甘えに流されていては、
勝負のシーズンと位置付ける3年目を万全の状態で迎えることができない可能性もある。
片道約1・5キロの海岸線を2往復。約40メートルのダッシュを10本。晴れ着姿で記念撮影する
新成人と思われる女性やあふれ返るサーファーの姿には目もくれず、心拍数を上げて黙々と走り続けた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201801/CK2018010902000092.html