http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3898/1.html
クローズアップ現代

「君の名は。」を見た人たちの年齢層の割合なんですが、公開当初は10代から20代の若者が7割近くを占めていました。
でも現在は、30代以上の中高年がおよそ半数を占めているんです。
新海誠監督がターゲットにしていたのは、10代や20代の若者だったんですが、それだけじゃなく、
中高年にも受け入れられていることが息の長いヒットにつながっているのではないかと見ています。

そこで、若者向けに作られたアニメーション映画、なぜ中高年の心も捉えたのか。
その秘密を探ろうと、まだ映画を見ていない男女総勢53人にご協力いただき、試写会を開催しました。
参加者には鑑賞中、心が動いたタイミングでハートの札を上げてもらいます。
さらに上映後は、一人一人にインタビューをしました。
一体、何に心を動かされたのか、徹底的に聞きました。
独自に試写会を開いて分析した結果、中高年の心をつかんだ意外な理由が見えてきました。

上映後、一人一人に行ったインタビュー。
ある傾向が見られました。
53人中、実に36人が映画によって自分の過去に経験した出会いや別れを思い出したというのです。

映画では、遠く離れた2人の主人公を結ぶものとして、「組みひも」が象徴的に描かれています。
運命の赤い糸を連想させる「組みひも」。
それが、掛けがえのない出会いの記憶を呼び覚まし、参加者の心を揺さぶったと見られるのです。

新海誠監督
「想像はまったくしていなかった。
別れた妻がとか、亡くなった旦那さんがみたいなところまで、本当に豊かな捉え方を、豊かな意味を映画から引き出してもらえた。
1,000万人以上という広がり方をした作品だからこそいただいた、引き出してもらえた意味なんだと思います。
うれしいですね。」
以下略