この映画を見た自分の意見を整理すると以下の二つ

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「君の名は。」の世界には「東京」と「ど田舎(=飛騨)」しか存在しないのが気持ち悪い。
間にある名古屋など地方都市の存在を無視している。

A
若者たちは必ず「東京」へ行かなければならず、
彼らが抜けだしてしまった「ど田舎」は描く必要がないという思想が気持ち悪い。
東京は必ずしも「地上の楽園」ではないし、若者たちが抜けだしても飛騨に残った人たちの生活は続いている。
「田舎」は「東京」へ向かう若者たちの踏み台ではない。

この二つは監督の「東京至上主義」から出てきているのではないか。

東京以外に日本に都会はなく、あとは全て「田舎」である。
「都会(=東京)」は素晴らしく、「田舎(=東京以外)」はくそったれであり、若者は必ず上京しなければならない。

そしてこの発想は「東京以外」にすむ自分としては非常に気持ち悪い。
新海氏はセカイ系だなんたら言われてる人らしいがその手の批判もむべなるかな、
と思ってしまうような映画だった。