ビートたけし 「安倍首相 『1億総活躍』はツッコミどころ満載」  2017.02.04 07:00
http://www.news-postseven.com/archives/20170204_490406.html

 安倍晋三・首相が「一億総活躍社会を目指す」と発表してからはや1年半。昨年6月には
「ニッポン一億総活躍プラン」が閣議決定された。いまやテレビや新聞で聞かない日はないこの言葉だが、
ビートたけし氏は著書『テレビじゃ言えない』(小学館新書)の中で、「気に食わない」と一刀両断している。

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 現代のニッポン人を見ていて怖いのは、「世の中を疑う」って気持ちがまるでなくなってしまっていることだ。
それは「一億総活躍社会」って怪しい言葉を、みんなが信じられないほどすんなり受け入れちまってるのに
象徴されていると思う。

 念のため説明しとくと、これは安倍晋三内閣の目玉プランでさ。「少子高齢化に歯止めをかけて、
家庭・職場・地域で誰もが活躍できる社会を目指す」って意味のスローガンらしい。

 だけど、なぜ政権や与党・自民党の中から「こんなネーミングはやめたほうがいい」って声が出て
こなかったんだろう。それくらい奇妙な言葉だぜ。

 安倍さん本人が考えたのか、ブレーンやコピーライターが考えたのか、それはオイラにはわからない。
けど、とにかく最悪のキャッチコピーなのは間違いない。もう、「一億玉砕」とか「一億火の玉」みたいな、
戦時中の危なっかしい国威発揚のスローガンとほとんど同じに見えちまう。

 これだけ世間から「好戦的な首相」と言われているのに、なぜわざわざツッコミどころを自ら作ってしまうんだろう。

 こんなスローガン、「軍国主義を日本中・世界中に思い起こさせたい!」と、あえて狙ってやってるのかと
思うぐらいだよ。せっかくならサラッと「一億総活躍」ってだけじゃなくて、「一億総活躍・欲しがりません勝つまでは」
ってコピーにしたほうが、狙いがわかりやすかったんじゃないの(笑)。

(以下、長文につき省略)