■「大きな影響力持つ」長谷部に仏医師を

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W杯メンバー選考において心配されるのが右膝痛を抱えるMF長谷部誠(フランクフルト)の状態だ。「選手、人間としてチームにとって重要な存在。他の選手に対して大きな影響力を持つ」。ハリル監督は、信頼を寄せる主将に対してフランスの医師を紹介した。「かなりポジティブな報告を受けた。改善できるというものだった」。仮に満足にプレーできなくても精神的支柱として選出するかについては「旅行者として連れていく選手はいない。ピッチに立つことができる選手を選ぶのが正常だ」と断言した。

 パフォーマンス不足を理由に選外としているFW本田圭佑(パチューカ)、MF香川真司(ドルトムント)については「他の選手同様、W杯に向けた候補」と特別視していないことを強調。その上で「試合をチェックしているが、まだ満足いくレベルではない。あとは代表がどういうサッカーをやっているのか、そして彼らがどういうスタイルなのかということも考えないといけない。経験ある選手たちだと思うが、私は現時点のパフォーマンスを見ている。高いパフォーマンスを見せれば呼ぶ」とした。

 ◆14年ブラジルW杯のアルジェリア代表
 ハリル監督率いる同国は1次リーグでベルギー、韓国、ロシアと同組。ベルギー戦は1―2で敗れたが、韓国に4―2、ロシアに1―1で同国を初めて16強入りさせた。決勝トーナメント1回戦では優勝したドイツと対戦。延長の末に1―2で敗れたが、闘志を前面に出した激しいプレーで強豪をあと一歩のところまで追いつめ世界中から称賛を浴びた。ハリル監督も4試合で先発を代えるなど、相手を分析した臨機応変な采配で評価を高めた。

 ◆バヒド・ハリルホジッチ 1952年5月15日、ボスニア・ヘルツェゴビナ生まれ。65歳。旧ユーゴスラビア代表FWで82年スペインW杯出場。82〜83年、84〜85年にフランス1部ナントで得点王。87年に引退。97年にラジャ・カサブランカ(モロッコ)の監督に就任し、アフリカクラブ王者。2008〜10年にコートジボワール代表監督。11年からアルジェリアを率いて14年ブラジルW杯で同国初の16強。同年7月にトルコ・トラブゾンスポルの監督に就任、11月に退団。15年3月に日本代表監督に就任した。