貴乃花親方夫妻の名誉毀損、新潮社に275万円賠償命令 東京地裁

弟子に暴力を振るったとする週刊新潮の記事で名誉を傷つけられたとして、
大相撲の貴乃花親方夫妻が、新潮社側に1320万円の損害賠償などを求め
た訴訟の判決が4日、東京地裁であった。笠井之彦裁判長は「十分な取材を
尽くさず、元弟子の不自然な話を軽々しく信じて記事を掲載した」などとし
て名誉毀損(きそん)を認め、新潮社側に275万円の支払いを命じた。

判決によると、記事は平成24年5月3・10日号の週刊新潮に掲載され、
親方が弟子に暴力を振るい、景子夫人も見て見ぬふりをしていたなどと報じた。
笠井裁判長は「記者の取材は親方の暴力の具体的な内容を聞き取れていない」
などと指摘し、「相撲界の暴力行為をなくし、国民の信頼回復のために活動し
てきた親方らの社会的評価を低下させた」と判断した。週刊新潮編集部は
「納得できない判決だ。内容を精査し、控訴も含めて検討する」とコメントした。