SANKEI DIGITAL INC.2017.12.29 05:02
 日本相撲協会が28日に東京・両国国技館で開いた臨時理事会で、貴乃花親方(45)=元横綱=の理事解任が決議された。この日の臨時理事会で理事解任が決議された貴乃花親方を10代のころから知るアマチュア相撲関係者は、その人柄について「素顔は純粋な男で、相撲に対しては真っすぐ。どこまでもいちずだ」と話す。今回の暴力事件で協会への調査協力を拒み続けた頑固さは、協会内部を困惑させた。一昨年11月の北の湖理事長(元横綱)の急逝を機に迷走が目立つとみる向きが、一部ではある。


 北の湖理事長は生前「土俵で実績を残した若い人材には、どんどん経験させたい」とし、貴乃花親方を35歳の若さで役員待遇の審判部副部長に抜てき。理事就任後は執行部に入れて帝王学を積ませた。

 青年親方は「理事長は若手を引っ張り上げてくれる。お気持ちに応えたい」と、競技普及への情熱を燃やす。小学生の全国大会では開始から終了まで一度も席を立たずに視察。北の湖理事長を「あれほどぶれない男は初めて見たぞ」とうならせた。

 それが恩人の死から暗転した。後任の八角理事長とは運営方針が合わず、既に2年以上も反発姿勢を取り続けている。心のよりどころを失った「平成の大横綱」は、どこへ向かっていくのか。

http://www.sanspo.com/smp/sports/news/20171229/sum17122905020003-s.html