>>1の続き

 一方のTBS「陸王」(主演役所広司)は展開が逆。
初回14・7%でスタートして以降、15%台、16%台、17%台と着実にファンを増やし、勢いに乗った大量宣伝でついに最終回20・5%の大台超えを射止めた。
山崎賢人、竹内涼真のダブルイケメンが機能したのをはじめ、こちらの“豪華キャスト集結”はきちんと実を結んだ形だ。

 最終回20%超えが発表されると、社内は歓声と拍手。
昨年末は、社会現象になった「逃げ恥」の最終回視聴率20・8%に沸いただけに、今年も明るい年の瀬で喜びもひとしお。
同局関係者は「19%と20%では意味がまったく違う。番組を見てくれた人たちのおかげです」。

 内外に向け、高視聴率アピールの張り紙を局内にベタベタ貼らない地味な祝い方もこの局らしい。
「視聴率が上がる」と「揚がる」をかけているのか、特別な高視聴率が出ると編成局でコロッケを振る舞う伝統が同局にはあり、今回も社員たちがコロッケでお祝い。
この時期のコロッケは「下町ロケット」(最終回22・3%)「逃げ恥」「陸王」と3年連続だ。まだ確定していないが、今年はゴールデン帯(午後7時〜同10時)で民放2位に浮上する可能性が高い。
宣伝部は「『陸王』で実業団マラソンへの注目が集まった中、元日のニューイヤー駅伝の中継も張り切りたい」とぬかりがない。

 大きな課題を来年に持ち越すことになったフジは、来年1月期の月9「海月姫」(主演芳根京子)と、同4月期の月9「コンフィデンスマンJP」(主演長澤まさみ)で巻き返しをはかるとしている。

【梅田恵子】(ニッカンスポーツ・コム/芸能記者コラム「梅ちゃんねる」)