鎌田大地(フランクフルト)【6】

サガン鳥栖から完全移籍を果たすと、ドイツ杯1回戦とブンデス開幕戦に先発。そのまま攻撃的MFとして先発の座をつかめればよかったのだが、チームはその後、ケヴィン・プリンス・ボアテングを獲得。
悪童として名高いが、確かな技術とフィジカルを持つ彼にその座を奪われた格好だ。

結局、その後は先発1試合、途中出場も1試合のみと、出場機会を失った。それでも評価を6としたのは、20歳(現在は21歳)という若さでのブンデス1部への移籍が近年はなかったから。
移籍直前に入籍し、個人的にも万全の体制を作ってのチャレンジであり、今後に期待したい。


原口元気(ヘルタ・ベルリン)【5.5】

チームは10位と伸び悩む。原口には昨季の終盤から今季プレシーズンにかけて、プレミア移籍の話が持ち上がっており、あとは詳細を詰めるだけかと思われたが、それは夢と消えた。
昨季後半は、ヘルタとの契約延長に関しても問題が発生しており、クラブとの間で何かコミュニケーションに齟齬(そご)があるのではないかと推測された。
その点は気の毒に思うが、移籍が実現せず、結局ヘルタに残ることになった後の地元メディアやファンからの反応は厳しいものがあった。

リーグ戦のフル出場はなし。2試合に先発したが、そのうち1試合は44分でレッドカードで退場しており、実質的に1試合プレーしたのは87分で交代したバイエルン戦のみだ。途中出場した5試合も試合終盤になってからだった。
パル・ダルダイ監督の息子やユルゲン・クリンスマンの息子らがチャンスを得ているのを見ると、気持ち的にも難しい状況だろう。
ヨーロッパリーグを含めて、出場機会さえあれば走り切る姿は健気に映るが、原口本人もミヒャエル・プレーツSD(スポーツディレクター)も、冬の移籍の可能性を示唆している。


浅野拓磨(シュツットガルト)【5.5】

チームは14位。レンタル元のアーセナルへの復帰をせず、シュツットガルトに残留してブンデス1部での経験を選択した浅野。15試合に出場しているが、先発は7試合、得点もわずかに1と、正直なところ物足りない。
「僕はどことやっても相手が強いと感じる」と常々語っているが、天然なのか、それとも謙遜なのか、もしかしたら本音なのか。

とはいえ、「得点していない限り、チームが勝っていても満足できない」とストライカーらしさは失っていない。スピード勝負を必要とする相手との試合で起用されることも理解しており、
そこで浅野らしさを発揮することが必要になる。後半戦は得点、アシストという数字で貢献したいところだ。


武藤嘉紀(マインツ)【6】

チームは15位。武藤自身はプレシーズンから序盤戦にかけては好調で、3得点1アシスト。だが、第12節ケルン戦で接触プレーにより腰を痛め、その後4戦、試合から遠ざかった。
代表復帰とW杯メンバー入りを目指し、オフシーズンから個人トレーナーのもとでフィジカルを強化してきた。ケガをしないことを何より優先して臨んだシーズンながら、皮肉な状況が続いている。

第17節ブレーメン戦で先発に復帰しているが、60分で交代した。冬のオフはじっくりと自分の身体と気持ちに向き合い、後半戦の爆発的な活躍につなげることを狙っている。

つづく