EAFF E-1選手権に出場する日本代表の10番を背負うことになったMF大島僚太(川崎F)は「どの番号でも同じように責任を持ってやらないといけないけど、(10番は)責任ある番号だと思うので、しっかり頑張りたい」と淡々とした口ぶりながらも、その重みを自覚しているようだった。

 6日の練習後に報道陣の取材に対応した24歳は背番号に関して「さっき聞いたので」と口を開くと、日本代表の10番のイメージについては「すごい選手が付けている印象がある。アディダスの選手じゃなくていいのかな」とジョークをまじえて報道陣を笑わせた。

 10番といえばMF中村俊輔(磐田)という大島。「(自分が)サッカーを始めたときもそうだし、今でも10番のイメージで(俊輔の名前が)出てくる」と明かした。

 昨年10月以来の代表復帰。昨年9月1日のW杯アジア最終予選初戦となったUAE戦(1-2)で先発デビューを飾りながら2失点に絡み、試合後にはハリルホジッチ監督からも「もう少し期待していたが……」と厳しい言葉が出た。代表戦出場はそのUAE戦から遠ざかっており、個人としても汚名返上を期す大会となる。

 国内組で臨む今大会には川崎Fから5選手が選出された。「チームメイトも多いし、普段対戦している国内組の選手がほとんど。特徴は早くつかみやすい。求められていることは前回来たときと大きく変わらないし、求められていることをしっかり出せれば」と意気込んだ。

 中盤の選手には、縦への速い展開から裏を狙ったパスも求められる。「そこはしっかり(クラブとは)意識を変えてやらないといけない。(パスの通る)確率が低くても、五分五分でなくても、そこは決断力を持ってやりたい」。代表の戦術に合わせるべく、「(FW陣は)それぞれ特徴があるけど、全員、背後への動きを求められている。背後へのランニングを僕らが逃さないようにしたい」と、攻撃のイメージを口にした。

 ハリルホジッチ監督は11月29日のメンバー発表会見で「このチームに一つ弱点があるとすればコミュニケーションの部分かもしれない」「ゲームではあまり選手たちの声が聞こえてこない」と指摘。今合宿でも練習中から選手にもっと声を出すことを求めている。

 特に大島に対しては過去にも「前回の合宿では2つの単語を話してくれたが、今回は4単語くらい話してほしい」と冗談交じりに注文を付けるなど、コミュニケーションの部分で物足りなさを示していた。とはいえ、大島本人は「試合においてコミュニケーションは必要。(コミュニケーションを)取っているつもりなので」と意に介さない。

「大声を出すとかではなく、試合においてどういう戦いをするかの意思統一はチームとして必要なので(コミュニケーションを)取らないといけない。プライベートの話をする必要はないと思っているし、サッカーの話をしている」。マイペースを貫く“10番”は、コミュニケーション不足との指摘を否定。あくまでピッチ上のプレーで自身の存在価値を証明するつもりだ。

12/6(水) 20:42配信
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