慰安婦映画が受賞

2017年11月29日、元慰安婦の人生を描いた韓国映画「アイ・キャン・スピーク」(キム・ヒョンソク監督)が、
国際人権非政府組織(NGO)アムネスティ・インターナショナルの言論賞特別賞に選ばれた。
同作は今年9月の封切り直後から韓国で人気を博しているほか、韓国の二大映画賞の一つ、
青龍映画賞でも2冠を獲得しており、韓国メディアは今回の受賞について「受賞ラッシュ」「快挙」などと報じている。

韓国・SBSなどの報道によると、同作の制作陣と主演の元慰安婦役を務めた女優ナ・ムニは28日、アムネスティ・
インターナショナル言論賞特別賞受賞者に選定された。言論賞は、毎年12月10日の「世界人権デー」に合わせ
人権問題に取り組んだ番組・映画などに贈られるもので、韓国では過去、軍艦島(長崎・端島)について取り上げた
バラエティー番組「無限挑戦」の受賞例がある。

主人公は、身の回りのあらゆることを区役所にクレームすることで知られる名物おばあちゃん・オクプン。
実は彼女には慰安婦としての過去があり、戦時中の「被害」を米議会で証言するため苦労しながら英語を
学ぶというストーリーだ。慰安婦問題を「ヒューマン・コメディー」というジャンルで表現した新たな試みが
受けているといい、韓国では現在までに約325万人の観客を動員したという。

アムネスティ・インターナショナルは「米議会で日本軍慰安婦の謝罪決議案が議決された2007年の話を、
大衆的な形にかみ砕き描いた」と選定の背景を明かし、「被害者のおばあさんの現在に光を当て、勇気を
持って全世界を前に証言したオクプンの進取的な生き方を通し、今の私たちに反省をさせてくれた」と作品を評価した。

この報道に、韓国のネットユーザーからは「おめでとう」と祝福コメントのほか、「本当にいい映画だよね」
「実話を基にした映画の実にいい例だ」「最近の韓国映画の中では一番泣けた」「ラストシーンは
今も忘れられない」など映画の感動を改めて思い起こす声が寄せられている。

また、祝福と合わせ「アムネスティ・インターナショナルは利害関係抜きに公正で正しい団体だと思う」
と寄せる人もいた。
http://www.recordchina.co.jp/b224510-s0-c30.html