大相撲の貴乃花親方は26日の九州場所千秋楽後、福岡・田川市内で開かれた打ち上げに参加。

 フジテレビ系「直撃LIVE グッディ!」(月〜金曜後1・45)は27日、この打ち上げで貴乃花親方が行った11分に及ぶスピーチをノーカットで放送。貴乃花親方は、日馬富士による暴行事件についての見解や、
取材などに対してノーコメントを貫いている理由、暴行を受けた貴乃岩の容体などについて語った。

■以下スピーチ全文

 皆さんこんばんは。高いところから失礼いたします。

 周りがとっても騒がしく、ご迷惑をおかけいたしております。この場を借りてお詫び申し上げます。申し訳ありませんでした。

 実は貴乃岩がこういうふうになりまして。まだ基本的に警察の方の捜査が進展しております。なので、私はマスコミさんにも接触も一切お答えせずに(いました)。
最初に貴乃岩が普通に稽古場で傷ついた、少しキツめに稽古をしたというような、俗に言われる“しごき”ではなくて、夜の街でけがを負って帰ってきたということで、「いろんなたくさんの憶測を生んでいる」と言っている
報道関係者の皆さま方が憶測を作っております。

 私は巡業部長として、相撲協会の理事であります。そして、巡業部長というのは、各部屋から250名の相撲協会員を預かる総責任者でもあります。今回の件に
関しましては「たまたま貴乃岩がその傷を負ってしまった」と簡単に言えないことですが、そう皆様にご理解いただいたとしましたら、他の部屋の力士、巡業参加の力士が
その傷を負ったとしても、私は同じく、正面を切って警察の方にご相談に行きます。これが信念でございます。

 そして公益法人たる姿を…巡業部長の責任、理事の責任以前に、力士たち、協会員が傷を負って帰ってきたのであれば、それをすぐさま捜査(の依頼をします)。どのような状況で行われたか、誰が被害者で誰が加害者か。
正当に裁きをしていただかなきゃいけないというのが、巡業部長の責任であります。仮に私の弟子が他の力士、もしくは他の一般の方へ危害を加えたのであれば、もっと公にして捜査をお願いしている次第です。

 そういった私の本意をもてあそぶかのように、報道等はなされております。私は慣れて…入門したてのころからこのような状態に多々ありましたので、慣れてはいるのですが。田川(市)に宿舎を構えていて、
田川の後援会の皆さま方、また私の血筋、血縁以上の懇意な後援会の皆様方に大変ご迷惑をおかけしているのは、これは間違いありません。

 ただ今場所の救いは、淡々と弟子とともに本場所をするなかで、貴景勝が今日も勝ち、来場所三役候補の一員になれた(ことだ)と思います。これもひとえに、普段からの田川の皆さま方のご支援があってのことでございます。
本当にありがとうございます。

 皆さんご心配してくださっていると思いますが、貴乃岩の容体です。貴乃岩の容体は、普通の転んだり普通に殴られたりでできるような傷ではございません。それを、私が最初隠していた本人から傷口を見て、
早期に行動を起こしたというまでです。現状は警察の、鳥取警察署にまずご相談をして、そこからすぐに県警へとあがったという次第です。地元の警察の方々も、私の意向、意思を汲んでくださり、捜査をしてくださっております。

 その捜査状況も私は知らなくて当たり前ですが、存じ上げません。ですので、まずは報道の方々にはお願いしても無理な話なんですが、私に「しゃべれ」「しゃべれ」と言います。ただ、しゃべるだけ貴乃岩の傷が
癒やされない状況になっていくことは間違いございません。これは教科書には書いておらず、私が入門したてのころからマスコミさんとお付き合いのなかで学んだことです。

 とにかく貴乃岩も元気な姿で土俵に帰ることを。そして大相撲のファンの皆さん方、田川の皆さま方、多くは相撲をまだ見たことのない小さなお子さん、そういう子たちへ夢を、改めて大きな夢を抱いて勇気をもって
帰ってきてくれることを指導していきます。

 (中略)

 この角道の精華に嘘つくことなく、本気で向き合って担っていける大相撲を。角界の精華を貴乃花部屋は叩かれようが、さげすまれようが、どんなときであれども、土俵にはい上がれる力士を育ててまいります。
そのためには私自身も親方、師匠として腰引くことなく、芋を引くことなく、まっすぐと向き合って皆さまのご支援に報いるよう精進いたします。

 本日はごゆっくりしていただきましたら。また、ご参堂たまわりまして、ありがとうございました。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171127-00000556-sanspo-spo