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【日馬富士暴行】貴ノ岩「診断書」の謎

新日本プロレスの医事委員会に名を連ねる牧田総合病院脳神経外科の朝本俊司医
師(55)は「全治2週間はまずない。普通1〜2か月は入院でしょう。頭蓋底
骨折は転落事故などに見られる高エネルギー外傷ですよ。いかに力士の力で殴っ
たとしても、よほどの長時間と何本か割れるまでやらないとビール瓶で折れ
るということは考えにくい。また単独で骨が折れる箇所ではない。脳挫傷や外
傷性のくも膜下出血など、脳の出血も伴うはずです」と指摘した。

 朝本医師によれば、さらに不可解なのが「髄液漏の疑い」の文言だという。
「髄液漏というのは確定診断なんです。骨折などのように『疑い』という診断
はない。この診断書を書いた人がいるのなら、その人は脳外科医ではないので
は」と首をかしげた。

 診断書によれば、貴ノ岩は11月5日から9日まで福岡市内の病院に入院し
た。「髄液漏」まで確定した上で診断書通りの負傷であったとすれば、入院前
に貴ノ岩が稽古をしたり、直前の2日に福岡・田川市役所を表敬訪問していた
ことは考えられないという。

「人間なら1000%、無理。緊急入院の大ケガです。力士としても年単位で
(出場を)禁じられるでしょう。イベントにも出た上で何日後かにこの診断書
というのは普通に考えにくい」

 サッカーJ1鹿島のチームドクターを務める関純氏(西大宮病院院長)も
「信じられないですね。全治2週間ということはないでしょう。頭の骨折も
あって耳から髄液漏れの疑いもあるわけだから」との見解を示した。

酒で酔った末に暴力行為に走った横綱の罪の重さは変わらないが、
事件には不可解な点が多いのも事実だ。