フリーエージェント(FA)権行使期間が14日で終了した。日本ハム・中田翔内野手(28)は
札幌市内の球団事務所で会見し、今季取得した国内FA権を行使せずに残留。早実・清宮幸太郎内野手(18)の
ドラフト1位指名を数日前に知ったという仰天の告白もした。また、日本ハム・増井浩俊投手(33)、
西武・野上亮磨投手(30)はFA権行使を表明した。

 本気なのか。ただ、中田の目は冗談に見えない。
「清宮君が(日本ハムに)入ってくるのは1週間くらい前に知った。今は凄くワクワクしている」。
ドラフト会議で7球団が清宮の1位指名で競合し、注目を集めたのは19日前。そこから10日間も、
清宮の話題に気付かないとは…。

 それほど、中田は自身の去就に悩んでいた。「他の(FA)選手がどうなのかも知らなかった」。
実家のある広島などで関係者と話し合い、新聞やインターネットも見なかった。今季は打率・216、
16本塁打、67打点。家族から「こんな結果でチームを出ていいのか」と投げかけられ、最終的に
残留の決断を下した。来季は8000万円ダウンの年俸2億円プラス出来高払い。厳しい条件にも
「結果を残していないのにあれだけの声援をもらった」とファンのために巻き返しを誓う。

 高校通算111本塁打を誇る清宮は同じ一塁手で、ライバルとなる。中田は「かぶっちゃう。
ちょっと必死にならないと」と10歳下との競争を口にする。一方で「壁にぶち当たった時に
救ってくれたのは先輩だった。チーム全体でそういう“宝”をサポートできれば」と優しさも見せた。

スポニチ
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 会見後は正真正銘の冗談を飛ばした。「クラッカーってないの?(年俸)ダウンか…」。契約更改後に恒例のパフォーマンスを持ち出し、いたずらっぽい顔を浮かべた。 (柳原 直之)