2016年に公開され大ヒットを記録した映画『シン・ゴジラ』が、11月12日に、テレビ朝日系で地上波初オンエアとなった。映画には、今年6月に未成年女性との飲酒と不適切な関係が報じられ、芸能活動の無期限休止に入っている小出恵介が出演している。そのため、放送にあたり小出の取扱に注目が集まっていたが、結果としては「全カット」となった。

「小出は、映画においては、ゴジラの首都東京襲来を受けて、市民に避難を呼びかける消防隊長役を演じています。セリフもある役柄でしたが、物語の主軸には関わらないため、当該シーンを全カットすることで処理されました。結果的にノーカット放送が実現しなかったのは、コアなファンとしては残念でしょう」(映画ライター)

 『シン・ゴジラ』の監督を務めた庵野秀明作品は、テレビ放送との相性が何かと悪い。

 「2014年に、『新世紀エヴァンゲリオン劇場版』の2作が、日本テレビ系の『金曜ロードショー』でオンエアされるにあたり、深夜帯で旧作の劇場版『THE END OF EVANGELION 新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』がオンエアされました。この作品は、冒頭に主人公の碇シンジが、アスカの裸を見てオナニーをしたり、心象風景の描写のバックにアダルトビデオの動画が使われるなど、特異な表現が盛り込まれています。こうしたシーンがテレビでどう扱われるのか注目が集まりましたが、今回のように全カットとなったほか、画面が真っ暗になり音声だけが流れるといった処理がなされました。ある意味では、表現の核となる部分ですので残念でしたね」(前出・同)

 今回は、出演者の不祥事を受けてとはいえ、庵野作品のノーカットオンエアは、テレビではなかなか実現しないようだ。

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