日本ハムの中田翔内野手(28)が今季取得した国内フリーエージェント(FA)権を行使せず
残留することが13日、分かった。主砲の決断の一方で、リリーフエースの増井浩俊投手(33)は
国内FA権を行使することが濃厚。FA権の行使申請は、14日に締め切られる。

 中田が気持ちを固めた。札幌市内の合宿所に現れ
「球団から“必要としている”という言葉をいただいているし、他にもいろいろな話ができた。その中で
最終的に決めたことなので後悔はない」と話した。悩んだ末の答えは「残留」。14日に球団事務所で開く会見で
表明する。

 当初は行使の方向へと傾いていた。だが、シーズン後、球団から複数回にわたって慰留された。
今季の推定年俸2億8000万円から大幅ダウンの提示こそ受けたが、戦力として、精神的支柱として
必要とされたことが胸に響いた。

 ファンの熱意にも心を打たれた。夏場以降、ホーム、ビジターにかかわらず球場の応援席には
「お前が必要 中田翔」の横断幕が掲げられるようになった。残留を強く望むファンの声は自然と
中田の耳に届いた。

 「もう気持ちは決まっているし、この期間いろいろなことを考えさせてもらった。もちろん家族と
相談しながら決めた」

 10年目の今季は打率・216、16本塁打、67打点。3月のWBCの疲労、開幕直後の右内転筋痛が影響し、
来季は巻き返しの年になる。球団は将来の4番候補として、高校通算111本塁打の早実・清宮をドラフト1位指名。
同87発を放った大阪桐蔭時代から日本球界を代表する主砲にのし上がった同じ一塁手は、清宮にとっても
追うべき存在になる。

 去就が注目された主砲の大きな決断。「明日しっかり話します」。その顔は今までになく晴れやかだった。

スポニチ
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171114-00000002-spnannex-base