ある日突然、会社の電話が鳴り止まなくなった。ネット上にひぼう・中傷が多数書き込まれるネット炎上が、深刻なバッシング、「ネットリンチ」に。
どのように起きて、どう広がったのか。

(略)



まとめサイト 問われるメディアとしての姿勢

今回のデマの記事を掲載していた「モノローグ」というサイトに取材を試みましたが、サイトはすでに閉鎖されていました。

まとめサイトはどうやって作られているのか。

月間のページビューが1億4000万に上ると言う、大手まとめサイトの「オレ的ゲーム速報@刃」の管理人に話しを聞くことができました。

このサイトでは、ゲームやニュースなど幅広いジャンルを扱い、1日に30〜40本ほどの記事を配信しています。

ネタを選んで記事に仕立て上げ、サイトに載せる作業を担っているのは、管理人のほかに10人ほど。
ネタはツイッターを中心に話題になっているものを探し、それに対するネット上の反応やサイト側のコメントをつけて完成させます。
1つの記事を作るのは早いものでわずか5分ほど。

収入は、サイトに載せた広告がクリックされた数や、広告を通して商品を購入した数に応じて得られる仕組みです。当然、アクセスが多いほど、収入が増える可能性が高くなります。

管理人のJin115(ハンドルネーム)さんに、デマや不確かな情報が、サイトを通じて広がる可能性について聞くと、そうならないように心がけていると、次のように話しました。

「話題だけが先行しているような場合は、うそのニュースの可能性がある。サイトは信頼が重要なので、そういったものにだまされないように気をつけている。ニュースソースが信頼できるかどうかが重要だ。それでも過去には間違った情報を掲載してしまったことがあるが、そうした場合は、すぐに訂正しておわびをしている」。

一方で、今回の記事を11日に掲載すると、このまとめサイトについて、「非常に扇情的で偏向した投稿が多い」「意図的にPVを稼いでいる」「悪質なまとめサイトだ」など、数多くの批判がNHKに寄せられています。取材班では、こうしたまとめサイトの実態を知るために、記事の作り方や収益の仕組みなどを取材し、「デマ情報を拡散している」という指摘についても管理人に質しました。
https://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2017_1111.html

クローズアップ現代+「突然あなたも被害者に!? “ネットリンチ”の恐怖」
11月13日(月)午後10時〜放送予定。