福岡ソフトバンクの鶴岡慎也捕手(36)が国内フリーエージェント(FA)権を行使する意思を固めたことが5日、分かった。移籍4年目だった今季は、
若い甲斐の台頭もあって出場機会が激減。移籍後最少の29試合出場に終わった。今後は出場機会を求め、今季再取得したFA権を行使。宣言残留は選択肢になく、
移籍先が見つからない場合は、引退も辞さない覚悟だ。

 悩みに悩んだ末の決断だった。地元九州の鹿児島出身。日本ハムからホークスへFA移籍した際には「ここで野球人生を終えたい」と話していた鶴岡だが、
チームの現状、自身の置かれた身を鑑み、移籍を前提とした権利の行使を決めた。

 「ここの選手が好きだし、このチームが大好き。4年前、声を掛けていただいた球団にも感謝している。でも、まだ第一線でプレーしたいし、
まだまだ自分でもできる自信がある。(権利の行使は)ものすごく悩んだけど、また一からやり直すつもりで決めました」

 プロ15年目の今季は高谷、甲斐に次ぐ「第3捕手」に甘んじたが、シーズンを通して1軍起用し続けた工藤監督は「鶴岡君がいるから、安心して
拓也(甲斐)を使える。このチームに無くてはならない存在」と絶大な信頼を寄せていた。

 守備だけでなく、今季は打撃でも存在を示した。与えられた打席数が少ない中、1本の代打本塁打を含む、シーズン自己最多タイの3本塁打を記録。
シーズン打率も3割2分1厘の好成績を残した。DeNAとの日本シリーズでは第4戦の8回に代打出場し、先発の浜口から右中間を破る二塁打を記録。
チームの初安打となる一打で、浜口のノーヒッターを阻止した。

 来年4月に37歳を迎え、置かれる立場が厳しい状況であることは承知済み。だからこそ、引退覚悟で手を挙げる。球団には既に意思を伝えており、
7日に正式表明する予定だ。

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