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千葉1区で出馬してよく分かったことだが、千葉1区は…本当に無党派層が少なかった。各市議会議員たちがしっかりとした活動を行っており、組織票をがっちりと固めていた。なので新人に付け入るスキはほぼなかった。市議会議員もその大半が現職たちの再選で固められていることからも、実はかなりの保守的な地域であることがわかる。



我ながら、たった一人でよくこんなのを相手に戦ったと思う。
父親が選挙カーを運転してくれ、母親がチラシを配ってくれた。
こんな人数で、活動は実質12日だけ。最大で11人しか事務所にいない素人集団の選挙戦。

それで15000票を超えた。私はこの票数を冷静に見て誇りに感じている。
誰かやれるものなら日本維新の会から出馬して、千葉1区でこれ以上とってみればいい。
が、これが限界。これ以上は無理だ。個人の力じゃあこれが限界。


結局、選挙と言っても、基本であり地盤であり、根本は市議会議員なのだ。
どれだけいい市議会議員のタマを集めることが出来るのかどうか。
それをどの地域にどう配置できるのか。
国政の挑戦者は市議会議員にリスペクトを持ち、彼らが支えてくれていることをどれだけ理解できるのか。どれだけ大切にできるのか。

大切にする方法は飲みに行ってもいいし、政治的に助けてもいいし、お金を流すのでもいい。
今回はあくまでお話ベースだが、裏側でいろんなお金の動きがあることを教えていただけた。詳しいことをここで話すつもりはないが、私が知りたかったのはそういう

本当のリアルな話

だった。皆さんが知っているよりははるかに多額のお金が見えないところで動いている事実だけはお伝えしておく。
が、それを何にも知らないままで、まるで風を起こして、ほっといたら選挙に当選できるかのように勘違いして、のんきに出馬したのが私のミス。

みんな、もっともっと頑張ってきているのだ。
そして、もっともっと多額の…表には出せないお金が動いているのだ。

ひょっとしたら、大阪であってもどこであっても、維新のみんなはそういう「本物のリアル」を感じていない選挙戦をしているのかも知れない。橋下氏の起こす風が暴風なので、その風に乗った部分はあるのかもしれない。大阪で取ることの出来た3つの選挙区では、きっと力のある市議会議員が存在していたのだろう。そして、それらを束ねる府議会議員もいたのだろう。

でも、これからは大阪以外では維新の風は吹かない。
その中でどうマーケティングをかけて、どう「選挙」というシステムの中で議席を獲得していくのか。

となると、まずは風の吹いている…たぶん…固めなければいけないのは…まずは大阪なのだろうと思う。
そのためには、地元でしっかりと活動している「いい人材」を探すことが何よりも大事で、そんなものは「募集」とかしてても絶対に来ない。自分たちで足で探し、発見していくしかない。そして、その人物たちをちゃんと口説けるだけのサポート体制を調えることが出来るかどうかだ。

今までの維新の口説き文句は「橋下氏の風で当選できるぞ」だったと思われる。
が、これからはそうはいかない。

風はないぞ。
金は出さないぞ。
人員のサポートもしないぞ。
だが、党費は払え。
だが、党員獲得のノルマは課すぞ。
あと、堺市長選などがあれば、交通費も宿泊費も全額自己負担で協力すること。

という政党にはさすがに誰も集まらない。
みんなにも生活はあるのだから。家族だっているのだから。

維新の示す方向性は確実に正しい。
日本を救えるのは維新だけのはずだ。
が、それを実践するには、現状では足りないものがある。
橋下氏の起こす風だ。

(終わり)