◇セ・リーグCSファーストS第2戦 阪神6―13DeNA(2017年10月15日 甲子園)

 【記者の目】中止の判断を行うセ・リーグも、大雨に打たれるファンも、プレーする選手も釈然としない思いを抱えたはずだ。「仕方がない」の声も強い。
だが、CSは日本一へと向かう最高の舞台。選手が能力を発揮するどころではないグラウンド状況での勝敗は、ファンの心を捉えるだろうか。

 主催権を持つ阪神営業サイドの損益、試合開催へ必死に整備する阪神園芸の努力、DeNAには、15、16日と2試合連続で中止となった場合、
敗退宣告ともなる。球場に足を運んだ観客の心情も含め、リーグは複雑に絡む思惑から、試合開催ありきと判断した。

 予備日が1日しかないこと。セは、パと違ってダブルヘッダーを行わない規定もある。日程上の不備が招いたのは間違いない。雨という数値化できない
「気象条件」から客観的な中止判断はできないのは当然だ。ただ、二度と「泥試合」が行われないようなルール改正議論は不可欠だ。

 予備日が1日しかないのは、ファーストS突破チームの先発ローテーションに余裕を持たせず、ファイナルSで待つ優勝チームに優位性を持たせる意味があるが、
すでに優勝チームには、1勝&本拠地開催の十分なアドバンテージがある。中止決定への毅然(きぜん)とした対応が難しいのであれば、予備日を増やす、
もしくは大リーグのように後日試合を再開し、さらにダブルヘッダーを可能とする形に変える必要がある。(スポーツ部野球担当デスク・倉橋 憲史)

スポニチ
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171016-00000077-spnannex-base