ふがいない試合が続いて世論の批判の矢面に立たされているサッカー韓国代表の申台竜(シン・テヨン)監督が15日、遠征先のモスクワから仁川国際空港に帰国した際、ファンの激しい抗議デモに遭ってインタビューの中止という事態に追い込まれた。

 申監督は欧州での親善試合2試合のため今月2日に韓国を出国し、試合が終わった後も金鎬坤(キム・ホゴン)技術委員長と共に現地に残り、ワールドカップ(W杯)ロシア大会のベースキャンプ地などを視察してから帰国した。9時25分の到着予定だったが1時間ほど遅延した。

 申監督は当初、空港で記者会見を開く予定だった。代表チーム監督は、帰国した際に空港でインタビューを行うのが慣例になっているからだ。この日は取材陣に対し、欧州2連戦の成果とベースキャンプ地視察などについて説明する予定だった。

 しかし、サッカーファンの団体「サッカーを愛する国民」のメンバーらが午前中から空港で抗議デモを繰り広げた。メンバーたちは「韓国サッカーは死んだ」「文化体育観光部(省に相当)、サッカー協会の不正を調査せよ」と書かれた横断幕を掲げてデモを続けた。

 メンバーらは声明で「国家代表チームは2018年W杯ロシア大会を前に、国民に対しサッカー史上最悪の挫折感と苦痛を与えた。このような危機をもたらしたのは、無能な監督と大韓サッカー協会に責任がある」と主張するとともに、申監督と金委員長の辞任を要求した。

 デモ現場が異様なムードに包まれていたため、サッカー協会は申監督が到着する前に、インタビュー会場の設備を撤去したという。申監督は結局、サッカー協会と協議の上でインタビューを中止し、予定されていたゲートとは異なるゲートから出てきた。帰国インタビューの場所はその後、ソウル市内のサッカー会館に変更された。

 韓国代表はW杯ロシア大会の出場切符をなんとか手にしたものの、今月初めに行われた欧州での親善試合2試合でも実力を立証できず、世論の批判にさらされている。親善試合で韓国はロシアに2−4、モロッコに1−3と連敗した。親善試合の前から、フース・ヒディンク元韓国代表監督の再起用などをめぐって韓国サッカーに対する世論が悪化していたが、今回の親善試合2連敗で世論の雰囲気は最悪になっている。

10/15(日) 21:51配信 
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