11日、日本ハムの栗山監督が東京支社に赴き、末沢オーナーにシーズン報告を行った。

指揮官は5位に終わったことに「本当に申し訳ないです」と頭を下げたものの、
オーナーは「もう来年に向けてスタートしている。しっかり準備してほしい」とエール。来季1年の契約延長が正式に決まった。

問題は戦力だ。

12日に「右足関節有痛性三角骨(足関節後方インピンジメント)除去術」を行う大谷翔平(23)はオフのメジャー挑戦が確実視されている。

投打の大黒柱の二刀流が抜ける上、中田翔(28)、増井浩俊(33)、宮西尚生(32)、大野奨太(30)の4人もFA権の行使を示唆している。

栗山監督はシーズン報告の席上、FA選手が話題に上ったことを明らかにした上で、
「オレは何も答えられない。選手が勝ち取った権利だし、オレの方から言うことではない」と話した。

エース兼主軸の二刀流選手に加え、主砲、守護神、セットアッパー、経験豊富な捕手と、最大5人の主力が流出危機。
スポーツ紙は「日本ハム激震」と大騒ぎだが、しかし、内情は逆だ。ある球団OBは「メジャー移籍する大谷以外は、事実上の放出でしょう」と、こう続ける。

「FA4人組はいずれもピークを過ぎた、あるいは傷を抱えているというのが、球団の判断だと聞いている。
例えば、今季27セーブの増井です。確かに直球は150キロ超と球速こそ健在だが、スライダーやフォークといった変化球も含めて追い込んでからの制球が甘くなっている。
ひと言で言えば、衰えでしょう。本人もそれを自覚しているだけに、逆に痛打を恐れて四球を許し、ピンチを広げるケースが目立つ」

残りの3人はどうか。

「宮西は決め球のスライダーはともかく、直球の球威やキレが落ちている。これまでは空振りが取れていた直球が、ファウルで粘られるようになった。
大野は2、3年前から右ヒジ痛を抱えている。痛みを我慢してだましだましプレー、しばらくは首脳陣にも内緒にしていたといいます。
おそらくネズミ(遊離軟骨)の類いでしょうけど、まだ手術はしていない。
中田は2010年に半月板の損傷で手術した左ヒザが爆弾になっている。
現在も痛むことがあるのか、トレーニングや走り込みの量が不足しているとか。
以前と比べて下半身がもろくなっていることが打撃にも影響しているのでしょう」(前出のOB)

下がり坂の選手を放出、空いたポジションに右肩上がりの若手をはめ込んで競わせるのは日本ハムの十八番。要するに新陳代謝だ。

「今の若い子たちは自分をあまり表現しないんだけど、何か琴線はあるんだよね。そこは長くやっているから、『こうした方がこの選手は生きる』とか、何となくわかってくる。
大谷もそう。(4番・投手で完封した)最後みたいに、負担をかけた方が力を出せるとか。
そうしたものが(選手)それぞれにある」とは栗山監督。FA選手に関しては「ファイターズのために命がけで戦う選手でやるだけ」とも言った。
大谷はともかく、中田以下FA4選手の穴を若手で埋める算段はすでにしているし、そのメドが立ったとも受け取れる発言だ。

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10/13(金) 9:26配信