元世界3階級王者の八重樫東(大橋)が11日、横浜市内のジムで現役続行を表明した。八重樫は5月にIBF世界ライトフライ級王座防衛戦で、
同級暫定級王者のミラン・メリンド(フィリピン)に1回2分45秒TKO負けし、去就が注目されていた。

八重樫は「前の試合が終わって、すごく長く考える時間があったけど、ようやく答えが出ました。自分自身の気持ちと正直に向き合ったとき
納得がいかない、後悔したくなかった」とリングへの思いを明かした。

会見に同席した大橋秀行会長は、現役続行には慎重だった。メディカルチェックの結果はもちろん、練習の様子などからダメージの有無を
観察していた。「1ラウンドKO負けした次の日から練習に来て『やらせてください!』と言ってきた。あの負け方なので慎重に見ていたけど、
スパーリングで(元東洋太平洋ミニマム級王者の)原隆二からダウンを取った。それを見て復帰を許可した」と、八重樫の熱意に折れた形だ。

八重樫自身、引退も考えたという。「引退した方がいい、体の方が大事だ、と引退を勧める人も多かった」と振り返る。6月には元世界3階級制覇王者の
長谷川穂積氏からアドバイスをもらったという。「長谷川さんはいろんな話をしてくださって…ダメージは抜けるんじゃない、蓄積されていくんだ、とか。
引退はもしかしたらあったかもしれない」と、先輩の言葉の重さを実感した。

今後はスーパーフライ級で出直し、日本人前人未到の世界4階級制覇を目標とする。「日本人でだれもやっていないので、そこにチャレンジするのは光栄。
スーパーフライはタレントが多いし、モチベーションも上がる。最後の大勝負となる」と気合を入れ直した。

再起戦の時期について大橋会長は最近こっている俳句で「八重樫の 夢の続きは 年末か」と詠み、年末を示唆したが現時点では候補の一つだ。
八重樫自身「年内はゆっくりしたい。この状態では、人さまにお見せする試合はできない」と話した。大橋会長によると、ノンタイトル戦で再起し、
次戦で4階級制覇を狙うことになる。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171011-00000091-dal-fight