日の名残り
落ちぶれた(と思われる)貴族の執事が、古き良きイギリスの貴族社会を回顧する話
で、面白いのは、この執事の言ってることが確証バイアスに影響されていて
おそらくは本当は、執事が言うような素晴らしいもんじゃないんだなと言うのが
作品の端々でほのめかされている所。

これがイギリスですごく重要な作品とされてる理由は
1 日系人マイノリティが正統イギリス文化の話を書くこと自体が、多文化社会への
回答とみなされてる所。
2 単純なイギリスマンセーだったら文学になりえないけど、実はそうでないという皮肉が見えるのがイギリス
人に受けた。