西田のアドリブ【星守る犬】の場合。

病気を患い、失業、離婚、一家離散、お父さん(西田)は捨て犬だったハッピーを連れて
車で旅に出た。お父さんとハッピーは、時におかしく、時に哀しく、旅の途中で出会った
人びとに、忘れられない思い出を残していく。財布を盗られたり、ハッピーが病気に
なったりして無一文になり、やがて、旅は終焉を迎える。
お父さんはハッピーに「今までありがとうな」と言って静かに亡くなっていく。
ハッピーはその後半年近くもお父さんに寄り添い、そしてついに力尽きて亡くなる。

こういう展開の最後はジーンと来る映画だったはずなのに、西田が死ぬときに
「怖いよー、死にたくないよー」とアドリブを入れてしまったおかげで、
後味の悪い映画に変わってしまった。
西田の言い分だと、「死ぬときは誰でも怖いはずだから」と言うのだが、
この映画に関しては全く的外れのセリフ(アドリブ)としか言いようがない。