28日に放送されたフジテレビ系「とんねるずのみなさんのおかげでした」の特番で、石橋貴明(55)が扮したキャラクター「保毛尾田保毛男」についての騒動が拡大している。男性の同性愛者を揶揄するキャラクターで、28年ぶりに登場したのだが、不快感を示す視聴者が続出。放送の翌日に定例会見を行ったフジの宮内正喜社長も謝罪に追い込まれた。

 以前とは違い、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)など性的マイノリティーに対する理解が高まる中、「ホモ」を笑い飛ばす内容は、あまりにも配慮に欠けた放送だった。フジでは、今年5月に社屋をレインボーカラーにライトアップする企画を行うなど、LGBTへの理解を呼びかけてきただけに、残念に思った人も多かったはずだ。“身内”であるフジの女子アナからも、怒りの声が上がっている。

「フジが運営するニュースサイト『ホウドウキョク』に出演する阿部知代さんが、ツイッターで、今回の騒動を報じるニュースをリツイートしたんです。暗に自局のことを批判している。異例のことです。阿部さんは社屋をライトアップする企画にも関わっていた。よほど、腹に据えかねるものがあったのでしょう」(フジテレビ関係者)

■打ち切りに拍車がかかる可能性

「みなさん――」はここ数年、視聴率が低迷。打ち切りのウワサが絶えない。宮内社長も最近のインタビューで「タイムテーブルを真っ白にするくらいのつもりで改善をしていく」と宣言していて、今回の騒動が打ち切りに拍車を掛ける可能性は高い。

「次の改編は、宮内さんの“本気度”が問われる。日枝久元会長の“息のかかった”番組を本当に切れるのかどうか。社内の倫理問題の改善も急務です。障害がある社員にパワハラを行った元執行役員や、別の会社の女性にセクハラをした社員には何の処分もない。今回の特番が、普通に放送されてしまった理由も分かる気がします」(前出のフジテレビ関係者)

 まさに正念場である。

日刊ゲンダイDIGITAL2017年10月1日09時26分
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